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デジタルオペレーションの人間的側面

投稿:2017年12月27日   |    更新:2022年3月10日

2017年2月28日の朝のこと、インターネットが広大な範囲で利用できなくなりました。 Slack 、Quora 、GitHub、Trelloなど、数千人が頼りにしている個々のサイトからサービスに至るまでたくさんのものが利用できなくなりました。たぶん、人為的ミスがインターネットの大部分をダウンさせたこの日を覚えているでしょう。AWSの幅広いコンポーネントが機能しなくなりました。一つの停止でインターネットが無秩序になったのは今回が初めてではありませんが、AWSの規模を考えれば、その影響はいつでもありうると感じられます。

多くの場合、危機の最中に重大な事件に対処する人間の側面を忘れることがあります。例えば人々に連絡する難しさや、個人的な連絡先情報を見つけること、複数のタイムゾーンに主要なスタッフが分散していること、会議から人を引き離すことなど、予期しない出来事のため計画していた作業を中断することなどです。

PagerDutyは、こういう時代に存在する最先端のデジタル運用管理プラットフォームです。私たちは、チームや組織が事態が悪化したときにPagerDutyを使いインシデントを先取りして管理することを支援し、チームがやりたい仕事に集中できるようにします。当社の製品は、予期せぬ事態が発生した場合の行動のプラットフォームとして機能します。私たちは主にエンジニアリングとITチームにフォーカスしてきましたが、チームや人をサポートする他のビジネス分野にとってPagerDutyがどんな意味を持っているかも考えていました。

過去には、エンタープライズシステムや人事部門こそが、AWS停止などの事態が発生したときに必要となる重要な人員の詳細を把握するシステムの責任者でした。人事チームはまた、大事な顧客への影響が発生したときに情報を提供する必要があります。私たちの情報の世界の大部分はクラウドにあり、クラウドベースのサービスが利用できない場合に、私たちが仕事をするために必要な重要な情報もそこにあります。私たちが日常的に利用している人気のあるサービス、社内のメッセージングとVoIPサービスは、すべて利用できなくなる可能性が隠れています。これらのクラウドサービスの大規模な停止またはダウンタイムの間、顧客と従業員に情報を提供し、行動と対応を調整することは困難です。

「 私たちの情報の世界の大部分はクラウドにあり、クラウドベースのサービスが利用できない場合、私たちが仕事をするために必要な重要な情報もそこにあります。」

現代の企業には、通常、人の情報をすべて記録したシステムがいくつもありますが、その詳細を最新の状態に保つインセンティブを人々に持たせていることはめったにありません。 PagerDutyのようなインシデントや危機対応の鍵を握るシステムでは、従業員全員が緊密な接触を維持する気にさせる深いインセンティブと日常のビジネスニーズがあります。そのプラットホームを活用して正確な人の情報を得、応答を調整すればスムースになります。

これは、ビジネス全体で高度に採用されているプラ​​ットフォームをHRチームが使用する絶好の機会であり、私たちを行動の心臓部につなぎとめ、妨げにならないように支援します。私たちが最も避けたいことは、素早い返事と行動を求められている最中に、社内で不要な騒音や官僚的な行動を作り出すことです。

従業員に対する環境的、物理的、またはデジタル的な脅威など、人事部門が責任を持つべき危機のことを考えてください。私たちに必要なのは、状況を管理し、重要な情報にアクセスし、サイロになったりワークフローにまぎれずに、あるいは、チケットによって遅くならずに応対できるようにすることです。いつもそうとは見えないかもしれませんが、HR部門は、さまざまな状況になると、しばしば第一級の対応ができる部門です。ベストプラクティスとアジャイルワークフローを使い重大な事態に対処するには、法律、設備、ベンダー、サイバーセキュリティチームと連絡する必要があります。

当社の顧客の多くは、物理的な在庫やサプライチェーンを持たないビジネスモデルを採用しています。デジタルインフラストラクチャがビジネスの主体であり、顧客の経験に大きな影響を与えます。エンジニアリングから法律およびマーケティングに至るまで、インフラストラクチャと顧客体験の成功に投資しています。リアルタイムの顧客への影響がある場合、そのインフラストラクチャ全体を調整できるプラットフォームを使う方が優れた対応ができます。

“ これらのチームが人々と意思決定とシステムの間に持っているスピード、オーケストレーション、相互運用性からはみんなが恩恵を受けられます。”

テクノロジーに焦点を絞ったビジネスでは、エンジニアリングチームや開発チームが使用するプラットフォームやプロセスから学ぶ必要があります。これらのチームが人々と意思決定とシステムの間に持っているスピード、オーケストレーション、相互運用性からはみんなが恩恵を受けられます。各チームが醸成した文化、つまり最前線に至るまでのカスタマーエクスペリエンスの説明責任を果たせること、チームが対策を組織できると信頼すること、非常に高い協調性から学んだこと、そしてDevOpsチーム、ITチーム、顧客が習熟してきたインシデント対応へのアプローチから、恩恵を受けることができます。ビジネス全体がこれから学ぶことができます。

“ HRの専門家としての私たちの責務は、組織の人々のデータおよびオーケストレーションのインフラストラクチャが、インシデント対応の技術インフラストラクチャおよびオーケストレーションと同じくらい効果的だと保証することです。”

さまざまな機能が共有プラットフォーム上で共同して働ける新しい方法を見つけ出すことは私をワクワクさせます。例えばデータを集めることと機械学習を活用して、あるパターンが出現する前にそれを見つけたり、過去の反省から対策を覚えたり改善したりすることができます。 HRの専門家としての私たちの責務は、組織の人々のデータおよびオーケストレーションのインフラストラクチャが、インシデント対応の技術インフラストラクチャおよびオーケストレーションと同じくらい効果的だと保証することです。私たちは社員が顧客のために構築した経験を彼らから借用していますし、オンコールエンジニアの人生をより良くしていくことで、デジタルビジネスに関わる全員の人生をより良くすることができるはずです。

book-markカテゴリー :DevOps