PagerDutyの気候平等の旅。学習、パートナーシップ、そして次なる課題
PagerDutyは、ミッション駆動型の組織が緊急のニーズに迅速に対応できるよう支援することを目的に、2019年にインパクトファンドを立ち上げました。それ以来、私たちは400万ドル以上を分配し、私たちの人材、製品、声の力を動員して、2つの重点分野に戦略的な慈善投資を優先させることで、より公平な世界の構築を支援しています。タイムクリティカルな健康」と「公正で公平なコミュニティ」です。2022年には、「公正で公平なコミュニティ」への投資を優先させるため、気候変動基金(Climate Equity Fund)を立ち上げました。
気候変動は、グローバルな集団として私たちが直面する最も緊急かつ複雑な課題です。気候変動の影響は、世界中の経済的、社会的に疎外されたコミュニティに不釣り合いな影響を与えるため、これは公平性の観点から重要です。これらのコミュニティは通常、気候変動の原因に対する貢献度が最も低いにもかかわらず、自分たちを癒しと繁栄の中心に据えた解決策を構築するために相談したり、投資したり、信頼されたりすることはほとんどありません。コミュニティによる解決策は重要ですが、それだけでは十分ではありません。企業にとって、絶滅の危機に瀕した地球に対する解決策に積極的に取り組むことは、長期的な価値創造にとって重要です。環境保護活動家であり登山家でもあるデビッド・ブラウワーは、"死んだ地球ではビジネスが成り立たない "と言っています。
学びと資金調達の原則
気候の公平性を支援することを念頭に置き、私たちはこの1年間、深い学びの旅に没頭してきました。私たちは、好奇心と謙虚さをもって資金提供者として現れるという目的で、昨年の冬にこの作業を始めました。私たちの目標は、このセクターとそのリーダーのニーズに耳を傾け、学び、従うことでした。2022年2月、私たちは気候変動に配慮した4つの組織に対し、25万ドルの初期投資を行いました。これらの組織や他の気候変動リーダーとのパートナーシップから得た、私たちの顕著な学習は以下の通りです。
世界のフィランソロピー寄付のうち、気候変動対策への寄付はわずか2%、コミュニティ主導のグループへの寄付は1%未満にとどまっています。私たちは、この深刻な資金格差に注意を喚起し、解決に向けてより多くの資金とリソースを集めるために、資金がどこに、どのように向けられているかを反映した悲惨な数字であるこの数字を共有しています。
長期的に成功するためには、気候変動の影響を最も受ける地域社会を中心に据えた気候変動対策が必要です。
企業の資金提供者にとって、気候変動対策に真摯に 取り組むことは、内外の仕事である。言い換えれば、コミュニティの取り組みに資金を提供することは良いことだが、それだけでは不十分である。私たちは、害のあるシステムを永続させ、その症状を緩和するためにフィランソロピーを利用することはできません。
私たちは、パートナーシップ、対話、学習から得た情報をもとに、今後の気候変動平等のためのフィランソロピーの指針となる4つの資金調達原則を策定しました。
私たちの資金提供は、ギャップを埋めるときに最も大きな効果を発揮します。私たちは、有色人種や女性が率いる組織、気候変動の影響を受けやすい地域、最前線のコミュニティとそのリーダーを中心に据えた気候変動対策などを優先的に支援していくつもりです。 継続的な学習と関与は、気候変動の公平性の分野における資金提供者、ひいてはリーダーとしての信頼性を築くための鍵です。私たちは、相互の学びを求め、学んだことをオープンソースにすることで、他者に利益をもたらします。 最前線の組織への直接的な資金提供や、仲介業者を通じた資金提供など、多様なポートフォリオを構築することを目指す。 ミッション関連投資、プログラム関連投資、インパクト投資など、あらゆる分野でフィランソロピー資金を活用する。資金を多様化することで、社会的インパクトのあるイノベーターやリーダーを、そのインパクトやビジネスモデルにとって最も価値のあるタイプの資金で支援することができます。
新しいパートナーシップ
これらの指針に沿って、私たちは、コミュニティが構築した気候ソリューションを実現する2つの素晴らしい組織とのパートナーシップを発表することに興奮しています。これらの団体は、無制限の助成金、スキルベースのボランティア活動、PagerDutyのOperations Cloudプラットフォームへのアクセス、声の増幅など、PagerDutyのあらゆるサポートを受けることができます。これらの団体とその影響力について、より詳しく知ることができます。
Navajo Power Home: Navajo Power Homeは、アリゾナ州、ニューメキシコ州、ユタ州にまたがる27,000平方マイル以上の地域、Navajo Nationのオフグリッド住宅にソーラーサービスを提供しています。ナバホ族の3分の1の家庭は信頼できる電気を利用できませんが、Navajo Power Homeはフルサービスの太陽光発電を提供することでそれを変えています。この投資は、先住民が率いる組織が受け取る気候変動資金の0.3%に影響し、Navajo Power Homeが2030年までに1万戸以上の家庭に手頃でクリーンな電気を供給できるよう支援するものです。
「ナバホ・ネイションでは、電気のない環境で育ったため、多くの家族がその日から暗闇の中で過ごしてきました。ナバホ・ネイションでの生活がより快適になります」。- ナバホパワーホームのジェネラルマネージャー、ジェリー・ウィリアムズ氏。
ベネフィシャル・リターンズ ベネフィシャル・リターンズは、ラテンアメリカと東南アジアの社会的インパクトのある起業家に対し、コミュニティが直面する課題に対する気候変動に強い解決策を構築するための融資を行っています。ベネフィシャル・リターンズのポートフォリオには、エクアドルの先住民農家の支援、インドネシアの浄水技術開発、メキシコの家庭への太陽光発電の導入などの社会的事業が含まれています。私たちは、7年かけてPagerDuty.orgのインパクトファンドに還元されるミッション関連の投資ローンと、一般的な運営コストに対する少額の助成金を組み合わせて、ベネフィシャル・リターンズに投資しています。この創造的な資本配置により、ベネフィシャル・リターンズは、気候変動の影響を大きく受ける地域の社会起業家を支援することができ、同時に、全面的なソーシャル・ファイナンスで私たちの学習の旅をサポートします。
PagerDutyの気候平等の旅は、次に何をするのでしょうか?
これは、私たちのクライメート・エクイティ・フィランソロピーの活動のほんの始まりに過ぎません。2023年、私たちは気候変動の公平性において、コミュニティ主導の取り組みやテクノロジーによる解決策を引き続き支援していく予定です。私たちは、パートナー主導のアジェンダでパートナーを一堂に集める、初の年次パートナーコンビニを計画しています。私たちの目標は、パートナーがその影響力を拡大するために必要なリソースやネットワークにつなげることです。慈善活動に加え、私たちはビジネスの観点からも、意図しない負の結果を軽減するために、気候変動対策に取り組んでいます。2023年における私たちの優先課題は、科学的根拠に基づく目標イニシアティブ(SBTi)を通じて短期的な気候目標を設定し、パリ協定に沿った気候コミットメントを確立すること、職場、情報システム、財務、その他の重要な事業領域について強力な環境ポリシーを策定することです。
私たちは、その進捗と学びを、デュトンの人々、パートナー、企業の社会的インパクトの同業者、投資家と共有し続けていきます。
この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
ベストプラクティス
PagerDutyとDataOps:より良いデータで組織の意思決定を改善
はじめに
多くの企業で業務のデジタル化が進んでおり、その大半はクラウドに移行しています。 この変革に伴い、データチームはこれまで以上に大規模で複雑なデータセットを分析し、下流チームは日常的により迅速、かつ正確な意思決定を行えるようにしなければならなくなりました。その結果、ほとんどの組織では、顧客データ、製品データ、利用データ、広告データ、財務データなどを扱う必要があります。これらのデータセットは、構造化されているものもあれば、半構造化されているものもあり、また非構造化されているものもあります。つまりさまざまなタイプのデータが、複数のソースから無限に、しかも矢継ぎ早に到着しているのです。
このようなビッグデータの量、速度、多様性(一般に3Vと呼ばれる)の増大により、データライフサイクルの管理に対する従来のアプローチでは不十分となり始めたのです。同時に、2000年代前半の終わりごろから、ソフトウェア開発チームは、ソフトウェア開発ライフサイクルにアジャイル手法を採用しはじめました。これらの方法論は、DevOps(DevelopmentとOperationsの合成語)として知られるようになりました。 次の図は、DevOpsのプロセスを高いレベルで示しています。
DevOpsプロセス
一方、データの専門家は、ソフトウェア開発の同僚を見習い、DevOpsの方法論と概念を自分たちの複雑なデータ環境に適用し始めました。 これが、DataOpsのアプローチをもたらしたのです。
では、DataOpsとは何でしょうか?
DataOpsは、ソフトウェアおよびデータエンジニアリング、品質保証、インフラストラクチャー運用を、1つの機敏な組織にまとめ、活用するプラクティスです。DataOpsは、組織がデータアプリケーションを開発・展開する方法を最適化します。プロセスの進化、組織の連携、複数のテクノロジーを活用し、データの作成、移動、変換、消費に関わる全ての人(開発者、データエンジニア、データサイエンティスト、アナリスト、ビジネスユーザー)が関係を構築できるようにします。DataOpsは、コラボレーションを促進し、サイロを取り除き、よりよいビジネス上の意思決定を行うために組織全体でデータを使用する能力をチームに提供します。総合的に見ると、DataOpsは、チームがデータを収集して準備し、分析し、完全なデータセットからより迅速かつ正確な意思決定を行えるようにします。またDataOpsは、データの品質を監視することで、データのダウンタイムや障害を低減します。
DataOpsは、組織のデータ環境に共通するさまざまな課題に対応します。その中には、以下のようなものがあります。
サイロを取り払い、チーム間のコラボレーションを促進する データエンジニア、サイエンティスト、アナリストが協力しなければなりません。 文化的な大変革が必要です。企業は、社員がデータドリブンのアイデアで迅速に実行することを認める必要があります。 *効率性と俊敏性の向上 * チーム間のコミュニケーションとコラボレーションを強化し、自動化を利用することで、バグや不具合への対応を劇的に減らすことができます。 データの品質を向上させる。 DataOpsは、データ専門家がデータを自動的にフォーマットする機能を提供し、複数のデータソースを使用して、チームがデータを分析し、よりよい意思決定を行うのを支援します。 4.データチームがデータ品質を監視 そのため、データのダウンタイムや障害が発生しなくなります。
データオブザーバビリティーとは?
「データオブザーバビリティー」は、複数のツールやデータライフサイクル全体にわたって、組織のデータの健全性を監視・管理するためのツールや手法を提供します。データオブザーバビリティーによって、組織は、問題がビジネスユーザーに影響を与える前に、リアルタイムで積極的に問題を修正できます。
Data ObservabilityとDataOpsの関係とは?
データオブザーバビリティーは、DataOpsを可能にするフレームワークです。 DataOpsチームは、アジャイルアプローチを使用して、エンタープライズデータからビジネス価値を引き出します。しかし、誤ったデータや不正確なデータに問題があると、特に問題(別名:データダウンタイム)がビジネスに影響を与える前に検出されない場合、深刻な問題が発生する可能性があります。幸いなことに、AIを活用したデータオブザーバビリティーにより、組織はデータダウンタイムを検出、解決、防止できます。
Data Observabilityツールは、鮮度、統計的分布、ボリューム、スキーマ、リネージといったデータに関するものです。データオブザーバビリティーツールの正しい使用は、より質の高いデータ、信頼性の向上、そして運用面でより成熟した環境をもたらします。
DataOpsのステークホルダーは誰ですか?
組織内の全部門間の関係を構築する、強力な中心データチームを構築することは、データ運用の成熟度を達成するための重要なカギとなります。データチームは通常、最も関連性の高いデータセットを公開するため、意思決定、分析、およびデータモデルは、信頼できる1つののソースから確実に行われるようになります。一方で、その対極にあるデータアナリストや事業部門のユーザーは、質問やデータの回答から答えを抽出し、これらのデータセットを利用します。注意深く、意図を持って役割と責任を定義することは、組織が矛盾、冗長性、非効率を避けるのに役立ちます。
DataOpsのペルソナ
ここでは、データのライフサイクルに関わる最も一般的なプロフィール(別名:ペルソナ)を紹介します。
データエンジニア:** データエンジニアは、データを収集し、パイプラインを構築してソースシステムからデータストアに取り込み、アナリストやデータサイエンティストがデータにアクセスできるようにする役割を担っています。データのクレンジングと変換を行い、コアデータセットを公開します。クリーンで精選され、必要な人がアクセスできるデータをタイムリーに提供します。古くからあるデータ環境では、ETL(Extraction, Transformation, and Loading)の頭文字をとってETLと呼ばれます。 データサイエンティスト:** 統計学の知識を応用し、予測・処方モデルを構築します。一般的な環境はScala、Python、Rで、統計学以外にも、データマイニング、機械学習、深層学習などの専門家であることが多いです。例えば、金融業界では、数学に強いことから、伝統的に「クオンツ」と呼ばれています。 データアナリス/ビジネスアナリスト:** データの専門家で、通常、事業部門または機能部門(販売、マーケティングなど)に所属しています。 組織の運営方法、戦略目標、データが必要な場所や方法などに精通しており、ビジネス上の質問をデータクエリーに変換します。 エグゼクティブが目標を達成するために必要な情報や主要な指標を深く理解しています。フロントエンドBI(ビジネスインテリジェンス)ツールのエキスパートです。 データプラットフォーム管理者:** インフラが正常に動作し、十分な容量を確保し、インフラに依存している全ての部門に高品質のサービスを提供できるように管理します。トランザクション・データベース、データウェアハウス、データレイク、BIツールなどを担当します。さらに、アクセスポリシーの策定、インフラストラクチャーの管理、ライセンスコストの管理も行います。 事業部門データ利用者:** データの最終的な利用者であり、通常、意思決定のためにデータを使用します。BIツールに依存し、データの内容に基づいて行動を起こす責任を負います。例えば営業リーダーは、営業活動に基づいて、特定の地域にもっと投資することを決定するかもしれません。マーケティング・マネジャーは、ROI指標に基づいて、特定のタイプのキャンペーンにキャンペーン資金を割り当てることを決定するかもしれません。 チーフデータオフィサー:** データチーム全体の運営を監督します。通常、CEO、CTO、場合によってはCIOに報告します。
PagerDutyのDataOpsプロセスにおけるステークホルダーたち
上の図は、PagerDutyのDataOpsプロセスにおいて、ステークホルダーを従来の責任範囲に配置したものです。組織によって重なる部分はさまざまでしょう。
PagerDutyのDataOps
PagerDutyでは、PagerDutyと数少ないテクノロジーパートナーを活用したDataOpsのプラクティスを実装しました。PagerDutyとDataOpsの原則を適用することで、私たちは以下のことを実現しました。
複数のデータウェアハウスからMuleSoft、Segment、Fivetran、Kafka、Sparkパイプラインのデータセットが格納されている1つのデータウェアハウスに移行し、1つの信頼できるソースに統合できます。 自動化とデータテクノロジーのパートナーシップを活用することで、複数のデータワークロードから得られるデータのSLAを満たせます。 オブザーバビリティーを活用して、ユーザーが気づく前にデータを検出・解決し、インシデントを防げます。 データチームのフォーカスを、管理業務からデータ駆動型のインサイトとデータサイエンスにシフトさせます。 データ利用事例の急増に対応するためのデータ環境の将来性を高めます。 BIから新しい人工知能(AI)アプリケーションまで、複数の部署に所属する400人以上の社内ユーザーと数千人の顧客からの要求に対応するためです。
PagerDutyにおけるDataOpsの環境
上の図は、私たちのDataOps環境を構成するいくつかの主要なコンポーネントを描いたものです。 各組織のデータニーズやデータ環境はそれぞれ異なりますが、私たちの問題やアーキテクチャがそれほどユニークでないことはお分かりいただけるでしょう(複数のデータウェアハウス、複数のETLツール、厳しいSLA、データセットに対する膨大な要求など)。おそらく皆さんは、既にご自身のデータ環境とアーキテクチャーの類似点や、共有されている高レベルの問題をいくつか発見していることでしょう。
PagerDutyはDataOps環境でも活用できます
PagerDutyデジタルオペレーションプラットフォームは、データの問題が発生するとすぐにデータチームと下流のデータユーザーや消費者に警告を発し、データのダウンタイムを防ぎます。現在公開されている6つのDataOpsまたはデータ関連のインテグレーションをエコシステム内で発表できることをうれしく思います。これらのテクノロジーパートナーは、組織全体におけるデータパイプラインとデータ品質の問題を解決します。 コラボレーションを改善し、摩擦を減らし、アライメントを改善することでデータの失敗を減らします。
- Monte Carlo:エンドツーエンドのデータ観測性を提供し、データのダウンタイムを事前に解決します。 Lightup : 企業がクラウドスケールで優れたデータ品質を達成できるよう支援します。 Arize :機械学習(ML)モデルの問題を監視し、トラブルシューティングし、解決するための観測可能なプラットフォームです。 WhyLabs:データとモデルの監視を提供することで、コストのかかるAIの失敗を防止します。 Prefect:リアルタイムアラートによるデータパイプラインの構築と監視を提供します。 Astronomer: パイプラインのリアルタイムデータ監視により、データのダウンタイムを削減します。
PagerDuty DataOpsエコシステム
最も重要なことは、これらの新しいDataOpsとPagerDutyの統合は、データパイプラインオーケストレーション、テストとプロダクション品質、デプロイの自動化、データサイエンス/MLモデル管理などの主要な領域をカバーしているということです。 PagerDutyとこれらのPagerDutyエコシステムテクノロジーパートナーを組み合わせることで、部門横断的なチーム間の緊密なコラボレーションを促進し、より少ないデータダウンタイムでより良く迅速な意思決定を達成できますので、是非お試しください。同様に、PagerDutyインテグレーションを構築しようと考えている場合は、開発者アカウントにサインアップして開始してください。 この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
ベストプラクティス
IHS Markitの事例:PagerDutyとServiceNowによるインシデント管理の一元化
今日のデジタル社会では、企業は常に変化を強いられています。クラウドへの移行や大規模なDevOpsの展開などが、全てイノベーションを推進するというお題の下で行われています。しかし、モノリシック構成からマイクロサービスへ移行すると、アプリケーションはますます分散化します。問題が発生したとき、顧客はチームやサービスの数、アーキテクチャーの複雑さなど気にも留めません。ただ、必要なときに必要なサービスが動くかどうかが重要なのです。
そのためには、チーム、サービス、データなど、全てを一元管理することが重要です。緊急の仕事がチケット管理ツールで一元管理されては困ります。
そこで、ITサービスマネジメントツールとデジタルオペレーションプラットフォームを組み合わせることで、中央のITと分散型チームとの間のギャップを埋めることができます。PagerDutyとServiceNowを組み合わせることで、レスポンダーたちは遅滞なく行動を起こすための自動化を利用できるようになり、全アクティビティーの完全な履歴を維持しながら、数秒でリアルタイムの対応を実現することが可能になります。この組み合わせにより、インシデントに対するビジネスレスポンスも合理化され、関係者は常に最新の情報を得られます。
この”better together”アプローチは、現代の企業スタックで活用されているインシデント対応プロセスの代表的なものです。PagerDutyは、IHS Markitのようなお客様にもご利用いただいています。
文化の衝突
IHS Markit は、金融サービスプロバイダー、政府機関、その他主要産業に対して、分析およびインテリジェンスを提供しています。英国ロンドンに本社を置き、全世界で1万6000人の従業員を擁しています。
IHS Markitは、急速に拡大するハイブリッド運用をまとめ、ビジネス全体を完全に可視化し、集中管理されたコマンドセンターからインシデントを管理する必要がありました。同社は買収によって成長し、現在では約700の顧客向けサービスと300の社内向けサービスを提供していました。この規模でのインシデントの追跡は非常に困難であり、ビジネスのさまざまな領域が持つ相反する要件によって、さらに困難になっていました。
DevOpsチームは** 、あらゆる監視のニーズを完全に制御しながら「アジャイルで自律的で素晴らしい」状態を維持したいと考えていました。DevOpsの主要な要件は、チームがチケットを発行したり、ServiceNowにログオンする必要がないようにすることでした。 オペレーションコマンドセンター(OCC)チームは** 、より伝統的なITIL(IT Infrastructure Library)構造に基礎を求め、ServiceNowをベースにシステムを構築していました。このチームは、より優れたスケジューリングとエスカレーションポリシーを求めましたが、"既存の成熟したインシデント管理プロセスへの影響はゼロ "でした。 コンプライアンス** IHS Markitは、さまざまな規制下で多くの製品を扱っているため、ServiceNowの共通の記録システムで管理し記録を追跡することを望んでいました。 経営陣は** 、チームがDevOpsと連携しているか、より伝統的なITILを基にしているかに関わらず、全チームにわたりグローバルな監視を行うことを求めました。経営陣は、ServiceNowがこの可視性を提供することを望んでいました。
IHS Markit は既にPagerDuty を導入していましたが、その利用を拡大したいと考えていました。IHS MarkitのObservability担当ディレクターであるJohn Kennedy氏は、"インシデント管理を全社的に水平展開し、適切に管理できる1つのエンタープライズサービスにまとめたいと考えていました"と説明しています。
全ての人のためのソリューション
これを実現するために、IHS MarkitはServiceNowのインシデントとPagerDutyを統合しました。IHS MarkitはPagerDutyのカスタマーサクセスチームと協力し、PagerDutyのプラットフォームをカスタマイズして全ての要件に対応し、運用を改善しました。
これにより、DevOpsチームはPagerDuty内でサービスのオーナーシップを維持できるようになりました。これらのチームにとって、ServiceNowとの統合は「ステルス」導入されたもので、プラットフォームにログインすることなく、全てがServiceNowで追跡・記録されました。
OCCチームにとって、PagerDutyとServiceNowの統合は、既存のインシデント管理プロセスをそのまま維持することを保証するものでした。PagerDutyをまだ導入していなくても、誰もがPagerDutyのダッシュボードを介して主要なインシデントを監視することができます。インシデントマネージャーはワンクリックで、上級管理者や製品の専門家など、さまざまなスキルを持つ専門チームを迅速に呼び出すことができました。
また、PagerDutyはシステム全体を一望できるため、コンプライアンスと経営陣の可視化の要件も満たしています。
「全ての重大インシデント管理はPagerDutyで行われ、インシデントがPagerDutyの外で発生した場合は、重大インシデントの管理者がPagerDutyと同期するようになっています」とJohn氏は説明します。「そのうえで、レスポンスプレイを使って経営者を呼び寄せ、迅速な意思決定ができるようにしているのです。その結果、特にMTTRの面で大きな効果を得ています」。
このBetter Together連携により、中央のIT部門は、分散したチーム全体への可視性とアクセスを確保することができます。これは、IHS Markit が成長を続けていく上で不可欠なものです。
IHS Markitの次なる目標は?
今後、IHS Markit は可視性の一元化を進めていく予定です。「アジャイルとDevOpsの方法論が全社的に大きく広がっており、インシデント管理のコンバージドモデルの次の進化を考える必要があります 」とJohnさんは述べています。
また、DevOpsが「アジャイルかつ自律的」であることを維持することも、主要な焦点となることでしょう。「そのため、ServiceNowのテクニカルサービスを考え、その階層にフックする必要があるかどうかを判断する必要があります」と、Johnさんは説明します。「ガバナンスも重要ですーつまりシステムの品質を維持し、それをどのように一元管理するかということです」。
DXが進み、チームがこれまで以上に分散する中で、緊急の仕事を管理するビジネスプロセスをリアルタイムで運用できることが重要です。PagerDutyがServiceNowやその他のITSMツールをどのように強化し、解決時間の短縮と連携強化を実現するかについては、以下のリソースをご覧ください。
ITSMツールとPagerDutyの組み合わせで、リアルタイムに仕事をするためのダイナミックなデュオを作る方法
ITSMの強化
ソリューション概要 PagerDutyでITSMワークフローを拡張する
そして、PagerDutyの動作を確認する準備ができたら、14日間無料でお試しください。 訳注:IHS Markitは2022年2月にS&P グローバルに買収されました。 この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
ベストプラクティス
最新情報:ZendeskでPagerDutyのAutomation Actionsが利用可能に
顧客の期待値の変化
ここ数年、顧客からの要求が大幅に増加し、カスタマーサービスの担当者はプレッシャーを感じています。最近のZendesk CX Trendsレポートによると、68%の担当者が腰が引けてしまっていると感じているそうです。PagerDutyでは、カスタマーサービス担当者がより幸福であれば、顧客との交流がより前向きになり、ブランドとの関係もより強固になると考えています。
カスタマーサービスチームがこの問題に対処できるよう、PagerDutyはZendeskとのインテグレーションを深め、カスタマーサービスチームが可能な限り迅速かつ効率的にインシデントを解決できるよう支援し続けています。最新のリリースでは、PagerDuty Automation ActionsがZendeskのPagerDutyアプリケーション内で利用可能になった ことを発表でき、嬉しく思います。
自動化でカスタマーサービス担当者を強化する
PagerDuty Automation Actionsは、レスポンダーをPagerDuty内の修正オートメーションにつなぐことで、インシデントの診断と修復を迅速に行うことができます。Zendesk向けPagerDuty Applicationの最新リリースでは、担当者が自動的に問題を検証し、チームが診断して解決するための重要な情報を即座に取得することができます。
担当者は、顧客に影響を与える問題を検証し、Zendesk用のPagerDutyアプリケーションから直接自動化アクションを実行する権限を与えられています。これにより、問題解決にかかる時間を短縮し、問題解決チームのために重要な顧客情報を即座に追加することでバックエンドチームの負担を軽減します。また、エンジニアリングチームにエスカレーションされる問題の数を減らすことができます。例えば、緊急性がない場合や、お客様がサービスを利用する上で影響がない場合などです。
Automation Actionsで、カスタマーサービス担当者の負担を軽減
カスタマーサービス担当者は、急増する仕事量を増やすことなく、重要なインシデントに対処する権限を与えられなければなりません。自動化は、その負担を軽減し、チームがより多くのことを行えるようにするのに役立ちます。ここでは、自動化が担当者の日常を楽にするためのいくつかの方法を紹介します。
自動化は、繰り返される類似の問題に対する一貫した対応を確立するのに役立ちます。プロセス改善のための事後報告にも有用です。 カスタマーサービス担当者がケースに対応する際の効率を向上させられます。 解決までの時間を短縮できます。 顧客との関係構築と維持に、より多くの時間を割けるようになります。 顧客からのプレッシャーにさらされたケースに対応する際に、担当者が手作業で行わなければならないミスの可能性を自動化によって減らせます。
PagerDuty Automation ActionsとZendeskの連携について詳しくは、PagerDutyのナレッジベースをご覧ください。また、アカウントマネージャーに連絡するか、今すぐデモをリクエストすることができます。
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ベストプラクティス
公共衛生のためのより良いデータ。NexleafとPagerDutyによるヘルスケアの監視方法
信頼できる電力源を持つことは、私たちの多くが当たり前のことと思っています。特に医療施設では、生命維持のために電力に依存している弱い立場の患者を守るため、安定した信頼できる電力を確保することが重要です。
しかし、サハラ以南のアフリカの農村部では、信頼できる電力を持つ病院は約28%に過ぎないと推定されています。停電がいつ、どのように発生するかを把握するためのデータがほとんどないため、病院職員による管理はますます困難になっています。
Nexleaf Analyticsは、この課題の解決に取り組んでいます。Nexleafは、中低所得国においてより良い健康上の成果を得るためのデータと技術ソリューションを生み出しています。健康推進団体、政府、地域コミュニティーと協力することで、大規模な意思決定のための実用的なデータを提供しています。Nexleafの使命は、人々の健康を向上させる持続的なソリューションを構築するために必要なデータを各国が確実に入手できるようにすることです。
データおよびアナリティクスの事例
電力供給が不安定な場合、地方の病院ではさまざまな問題が発生します。例えば、電力が不安定な場合、多くの病院はディーゼル発電機に頼っています。これはバックアップ電源を確保する唯一の方法ですが、不安定な電力システムに高コストで非効率的に備えざるを得ないことを意味します。こうした施設の多くは、停電の傾向を把握するためのベースラインデータがないため、病院職員はいつ停電が起こるか推測し、常に厳戒態勢を敷いています。また、ディーゼル燃料費の予算予測にも問題があります。
停電の時間やコストを正確に示すデータがなければ、これらの病院が追加資金を正当化することは困難です。Nexleaf Analyticsの医療機器プロジェクトマネージャーであるAmos Momanyi氏は、次のように述べています。「私たちの主な目的は、電力データの需要を記録し、データを可視化することによって支援できる問題や課題が何であるかを理解することでした」
PagerDuty、Nexleaf、Center for Public Health and Developmentの3社では、停電がいつどのように発生するかを理解し、停電発生時に医療施設を維持するためのプロトコルを確立することを目的としたパイロットプログラムを実施しました。ケニアの15の地方病院が、いくつかの目標を掲げてこのプログラムに参加しました。
電力データに対する要求を文書化する データの可視化によって支援される問題や課題を理解する アラートとデータが停電の解決にどのように役立つかを理解する
PagerDutyの威力
Nexleafは、PagerDutyと接続されたIoTセンサーを導入し、SMSとオンラインアプリケーションで病院職員に通知を送れるようにしました。これにより、職員は停電の根本原因を容易に把握できました。例えば、ある病院では、近隣の施設と電力を共有しているため、午前6時に停電が発生することがわかりました。この病院では、電力供給を予測可能にするために、電力使用時間を別の時間帯にずらしました。
PagerDutyプラットフォームのデータは、医療施設がディーゼルエンジン増強の必要性を説明し、予算超過の理由を正当化するのにも役立ちました。さらに良いことに、このデータは数カ月先の財務予測の精度を高めるのに役立ちました。
最も重要なのは、PagerDutyからのリアルタイム通知により、生物医学エンジニアが施設にいなくても停電の発生が検知できるようになったことです。アラート受信後、病院職員は迅速に行動し、施設に電力を再供給できます。これにより、手動でバックアップ電源を監視する必要がなくなり、患者の容体に大きな影響を及ぼす恐れのある停電を防ぐことができました。「PagerDutyのおかげで、停電による機器の不具合を原因とする死亡事故を未然に防げるようになりました」とMomanyi氏は述べています。
未来は明るい
パイロット運用の成功により、病院とその職員はさまざまな解決策を見出すことができました。病院の職員は、施設の電力管理に関する効果的かつ効率的な意思決定に役立つ電力データのユースケースを決定するために取り組みました。プログラムに参加した施設ではPagerDutyを使い続けており、Nexleafは新たな施設へとソリューションを拡大しつつあります。
Nexleaf Analyticsの歩みについては、Summit '22のセッションの全容をこちらでご覧ください。
PagerDutyのリアルタイムオペレーションがどのように非営利団体に力を与えるか、今すぐ14日間の無料トライアルをお試しください。
この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
ベストプラクティス
インシデント対応向上のためにサービスオーナーシップを大規模に基準化するには
サービスオーナーシップはDevOpsのベストプラクティスで、チームメンバーが開発ライフサイクルの各段階で、自分たちが提供するソフトウェアのサポートに責任を持つというものです。このレベルのオーナーシップにより、開発チームは顧客と事業と提供価値により密になることができます。
サービスオーナーは、そのサービスの主題の専門家(SME)であり、サービスオーナーシップモデルでは、あらゆる生産上の問題への対応にも責任を負います。このモデルに移行するチームにとって、オンコールになることは大変なことに思えるかもしれません。週末や夜間にラップトップを抱えてインシデントに対応するという恐ろしい話を聞いたことがありませんか?
オンコールは大変なことです。しかし、サービスオーナーシップのようなベストプラクティスは、オンコールシフトに秩序と予測可能性を導入し、理想的には全員の生活の質を向上させることができるのです。
なぜサービスオーナーシップが重要なのか
次のシナリオを想像してみてください。システムのどこかに問題があるためにミーティングに呼ばれましたが、サービスオーナーが決まっていないため、SMEが誰なのか誰も知りません。15分が20分になり、30分になり..。その間、さらに多くの人が電話に飛びつくが、何の進展もなく...。
こんな混沌としたインシデント対応は貴重な時間を浪費し、非効率の典型です。そして、最悪なのは、このようなことが常に絶えないことです。
こんな事態は避けなければなりません。しかし、その前に、なぜ多くのチームが手作業によるインシデント対応に負担を感じ、いつまでも引きずってしまうのか、その理由を考えてみましょう。対応が遅くなる理由を考えてみると、それは、いくつかの非常に重要な質問に答えられないことに集約されます。
どのサービスが影響を受けるのか? サービスの依存関係は? それぞれのサービスのオーナーは誰?
先に挙げた例のようなミーティングは、これらの質問に答えようとするものですが、後手に回ってしまいます。これらの質問に答えることができない限り、チームは立ち止まったまま、インシデントの解決に進めないのです。
テクノロジーのエコシステムが変化し続け、あらゆる規模の企業でより複雑になるにつれて、このような状況はますます一般的になってきています。何百ものサービス、マイクロサービス、分散型オーナーシップによって、何か問題が発生したときにどのように行動を起こせばよいのかが分からなくなっています。
サービスオーナーシップは、組織がより積極的にインシデント対応に取り組むのに役立ちます。とはいえ、これは簡単なことではありません。文化を変えることは難しく、DevOpsとサービスオーナーシップへの移行に何とか成功した組織は、ベストプラクティスに従うことと、サービスオーナーシップを採用するためのプロセスを持つことが、組織全体の定着と規模の拡大に役立つことに同意するはずです。
組織がサービスオーナーシップを採用できれば、サービスオーナーから経営陣のステークホルダー、顧客に至るまで、全ての人がメリットを得られます。サービスオーナーは、必要なときだけ呼び出されます。ステークホルダーは、インシデントによって何が影響を受けるかを把握し、技術チームと協力して影響を軽減できます。また、顧客はサービス中断中も明確な応対を受けられ、以前ほど復旧まで待たされていると感じなくなります。
顧客の期待がかつてないほど高まり、カスタマーエクスペリエンスが重要な鍵を握る世界において、インシデントに対応する人々の生活を向上させながら、組織を競争優位に立たせることができるのです。
実際のところ、サービスとは何なのか
サービスを定義することは、一見したところ意外と難しいものです。サービスをさまざまな方法で分割している組織を見てきましたが、クラウドに展開されているサービスと一致するほど単純なものではありません。組織によっては、分割できない要素の存在も考慮する必要があります。では、どのように物事を管理しやすいピースに分割し、チームが責任を持てるようにすればよいのでしょうか。
PagerDutyでは、サービスを "価値を提供し、チームが完全に所有する機能の個別ピース"と定義しています。別の言い方をすれば、サービスは監視するエンティティーを表し、インシデントを適切なエスカレーションポリシーに関連付ける関連インシデントのコンテナとして機能する、ということです。
つまり、監視し、インシデントを関連付け、特定の担当者を待機させるのであれば、それはサービスだ ということになります。これはより広範な定義であり、従来とは異なるサービスをチームがどのように定義するかについて、より柔軟性を持たせることができます。
しかし、レスポンダーは、問題に対処するための十分な準備をするために、これらの境界線だけでなく、それ以上の情報を知っておく必要があります。ここで、サービスの構成が大きな違いを生むことになります。
サービスが適切に構成されているとはどういうことか
PagerDutyでは、サービスオーナーシップの導入を進めようとしている組織にとって価値があると思われる一連の標準を確立しました。これは私たちがサービスをどう作成するかのガイドラインであり、「良い」とはどんなものかを決めるものです。
この基準はフレキシブルなものでもあります。全サービスが同じように構築されるわけではありませんし、私たちの基準のいくつかは、それぞれの状況には当てはまらないかもしれません。この基準は、お客様がオンコールをより効率的にし、第一線で働くオペレーターの負担を軽減するための出発点として考えてください。
大事なのは、サービスオーナーシップはプロセスであって、ToDoリストでチェックすべきボックスではないということに留意することです。運用の成熟度によっては、基準を設定し、採用するペースは異なるかもしれません。
比較的小規模で、サービスオーナーシップの経験が浅く、クラウドベースのサービスを中心に扱っている場合は、数日で基準を設定し、それに従ってサービスを構成できるかもしれません。ゼロから始める場合は、さらに簡単です。最初のサービスを作るときに基準を適用すれば、以前に設定したサービスに戻って変更する必要がなく、長期的にうまく導入できます。
しかし、数百、数千のサービスを持つ大規模な組織では,この移行は難しいかもしれません.このような組織では、次のような問いかけをすることで、今後の進め方を検討できます。
既存のサービスのうち、今すぐ基準を設定できるものは何か、またその基準は何か。 いくつかの基準は、全てのサービスに適用するのが簡単であると気づくかもしれません。たとえば、サービスには、それが何をするものかを正確に説明する名前が必要です。このように、大多数のサービスが従うべきと分かっている基準があれば、実装を始める適した場所です。このような変更を行うよう、パイロットチームにどのように依頼できるかを考えてみてください。 新しいサービスを作るためのプロセスはどのようなものか。 基準は決まっていても、現在のサービスを全てその基準に合わせるのは大変な仕事です。大規模な組織であれば、全てのサービスを一度に再構成することは通常不可能です。また、サービスを再構成することは、最初に正しく設定するためのプロセスに従うことよりもフラストレーションがたまる可能性があります。 長期的な目標は何か。そのためのスケジュールはどのようなものか。 サービスによっては、これらの基準が必要ないものもあるかもしれません。残りのサービスについては、期限を決めて計画を立て、追加のチームのオンボーディングを開始し、時間をかけて少しずつ変更していきましょう。 どのように依存関係を知るか。 基準を作成し、適用するだけでなく、サービス同士がどのように対応し、互いに影響し合っているかを知ることも重要です。基準を確立する一方で、構成プロセスでこの情報を体系化することをどのように奨励するかについて考えてください。
これらの質問に個別に答えることは、大きな差別化要因にはならないかもしれません。しかし、それらがどのように拡張されるかを考えるとき、インシデントへの対応に大きな違いが生まれます。
インシデント対応にどのように役立つか
インシデント対応では、重要でない仕事に時間や労力を浪費しないことが重要です。インシデントを解決するためにチームが集中する必要があるものに、全てを絞り込む必要があります。
サービスオーナーシップは、対応プロセス全体を通じて、このことを明確にするのに役立ちます。
例えば、サービスの設定が適切であれば、適切な緊急性と最小限のアラートノイズでアラートが表示されるため、最も重要な信号のみに対応し、それに応じて優先順位をつけることができます。また、サービスの所有者を把握できるため、適切な担当者を迅速に配置することができます。成熟度が上がれば、サービスの自動化シーケンスを作成し、サービスを正常な状態に戻すための作業を軽減することも可能になります。
また、サービス上で何が変更されたかを確認できるため、何が問題だったのかを診断するのも簡単です。また、サービスマッピングにより、システムに対する全体的な影響を把握することができます。
問題解決中は、サービスに必要なインテグレーションを迅速に行い、ステークホルダーに情報を提供することができます。インシデントの影響を受けると分かっている関係者だけに連絡を取り、組織内でも影響を最小限にとどめることができます。
最後に、インシデントからよりよく学ぶことができます。サービスのSMEとして、過去の文脈を把握し、その学習結果を対応プロセスにフィードバックすることで、長期的な耐障害性を高めることができます。
サービスオーナーシップを組織全体に拡大すると、こうした改善によって顧客とチームメンバーの両方に劇的な変化がもたらされます。サービスオーナーシップの導入や運用の成熟度を向上させ、そのプロセスをガイドしてくれるパートナーをお探しなら、14日間無料でPagerDutyをお試しください。大規模なサービスオーナーシップの基準化についてもっと知りたい方は、こちらのウェビナーをご覧ください。 この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
ベストプラクティス
インシデント対応でビジネス対応が必要な場合、誰に通知すればよいか
単独のオンコールエンジニアがオンラインで問題解決に当たる場合もあれば、CTO、CISO、CIOといった上級技術者まで巻き込んだ大規模なチーム横断の取り組みまで、インシデントレスポンスチームは、顧客が気付く前に問題を解決できれば御の字です。しかし、顧客に影響が及ぶようなケースでは、営業やカスタマーサービスなど他のステークホルダーにも情報を提供し、最新情報を入手する必要があります。
インシデントレスポンスとは、システム内で発生した予期せぬ問題に対する技術的な対応を指します。問題発生を知らされたSME(Subject Matter Expert:専門家)が戦場に飛び込み、問題点を診断し、修正し、システムを正常な状態に戻します。
しかし、高度にデジタル化した今日の世界では、顧客向けアプリケーションで発生したインシデントは、対応する技術チームだけでなく、より広い範囲に影響を及ぼします。もちろん、お客様は自分のツール、アプリ、ポータル、ゲーム、ショップがなぜ動かなくなったのか不思議に思っています。そして、社内では、リーダーシップや他のビジネスラインのステークホルダーが答えを探しています。
この「偉い人の差し出口とちゃぶ台返し」は、状況報告のために作業を中断しなければならないレスポンダーにとっては迷惑で威圧的と思われるかもしれませんが、このコミュニケーションは見落とせないのです。コミュニケーションは、インシデント対応プロセスの重要な部分であり、特にハイブリッド/リモートワーク方式を採用しているチームでは、その重要性が増しています。そして、技術者と非技術者の双方がサポートと権限を得てインシデントを見届けるためのやり方があるのです。
ビジネスインシデント対応とは、深刻な技術的インシデントからビジネスへの影響を軽減するための非技術的な対応フレームワークです。ビジネスインシデント対応は、通常業務を緊急業務モードに移行させることと、外部の顧客や社内のステークホルダーとの積極的なコミュニケーションを管理することの2つの主要機能から構成されます。今回のブログでは、顧客とチームの両方の体験を向上させるためのコミュニケーション管理に焦点を当てます。
誰が知る必要があるのか
インシデント発生時には、何が起こっているのかについてさまざまなレベルの詳細を必要とする複数の関係者が存在します。舞台裏で起きていることについて顧客が深い技術的理解を必要とすることはまずないでしょう。また、顧客向けの短いコミュニケーションで経営陣が満足することはないでしょう。読み手に応じて、メッセージを調節することが大切です。
コミュニケーション作成に万能のアプローチはありませんが、事件の優先順位が高い場合には、コミュニケーションを検討すべき相手がいます。ここでは、念頭に置くべき5つの対象者を紹介します。
経営陣。** 経営幹部は、優先順位の高い問題について情報を得たいと考える最も一般的なステークホルダーですが、技術に最も明るいとは限りません。前もって最重要事項を伝えておくとよいでしょう。彼らが最も気にすることの1つは、顧客への影響です。また、ビジネス上必要であれば、SLA違反も気にかけるかもしれません。また、何かニーズやリソースがある場合は、早い段階で頻繁に問い合わせを行い、必要なサポートを受けられるようにする必要があります。 カスタマーサービスチーム。** これらのチームは、インシデントの最前線にいることが多いのですが、解決プロセスがどのように進んでいるのかが分からないまま置いてきぼりになっていると感じることがあります。カスタマーサービスチームは、サービスがいつ正常に戻るかについて、顧客とコミュニケーションを取りたいと考えています。このようなチームが、新しいインシデントの進展について最初に知ることができるようにすることが重要です。これは、顧客とエンジニアの間のコミュニケーションの橋渡しとなり、信頼を育むことにつながります。特に重要な顧客においては、このような配慮が解約と更新の分かれ目になることがあります。 その他の技術チーム。** 自分が担当するサービスでのインシデントが、他のチームに影響を与えることがあります。彼らは、それについて積極的に何かをすることはできませんが、それでも情報共有されておく必要があります。優先度の高いインシデントでは、顧客への影響、関連する進捗状況を共有し、必要な支援(人手を増やす、システムの異常に注意を向ける)を求めるとよいでしょう。この連絡では、関係者がシステムの観点から何が起こっているかを理解する可能性が高いため、チームの理解を深めるのに役立つのであれば、技術的な詳細まで踏み込むことができます。 その他の事業チーム。** マーケティング、セールス、法務、財務などのチームは、自分たちのビジネスのやり方に影響を与える出来事について知っておく必要があるかもしれません。マーケティング部門は、壊れたウェブサイトに見込み客を誘導するようなキャンペーンを中止したいかもしれません。営業部門は、デモを延期したいと思うかもしれません。法務や財務は、SLAのペナルティーを先取りしたいかもしれません。これらのチームは、おそらく技術的な面にはあまり関心がなく、あなたの役に立つようなリソースを持っていないかもしれません。しかし、これらのチームは、顧客への影響を理解し、定期的に進捗状況を報告する必要があります。 顧客。** 顧客に影響を与えるインシデントは、信頼を損なうおそれがあります。信頼を維持する1つの方法は、顧客に影響を与えるインシデントについて、顧客と率直にコミュニケーションすることです。顧客基盤がどのように分かれているかにもよりますが、これを2つのカテゴリーに分けて行うことは理にかなっているかもしれません。1つは、戦略的顧客グループ。もう1つは、それ以外の顧客層です。戦略的な顧客は、より頻繁に、より詳細なアップデートを求めるかもしれません。その他の顧客層は、インシデントが発生したことを理解し、その解決に取り組んでいることと、サービスが正常に戻ったことの2種類のお知らせが必要かもしれません。これは、組織の標準的なトーンとブランドとの関係によって異なります。
これで、更新が必要な人物の見当がつきました。しかし、社内でこの情報を整理する最善の方法は何でしょうか。特にインシデントの解決が優先される場合、このようなコミュニケーションを即座に調整するのはストレスが溜まります。
ビジネスインシデント対応のための社内準備
ほとんどの大規模インシデントでは、コミュニケーションリードの役割を果たす人がいます。この担当者は、ステークホルダーに状況の最新情報を発信し、ビジネスが正しい方向に進んでいることを確認し、さらなる影響を軽減する方法を理解している必要があります。
その他のインシデントの場合、このコミュニケーションリードは、ビジネスインシデント対応リードとは別の人物となります。コミュニケーションリードは、チームとエンジニアリングまたはオペレーションのリーダーとの間の全ての技術的なコミュニケーションに対処し、ビジネスインシデント対応リードは、全ての非技術的なステークホルダーとコミュニケーションを取ります。この2人は密接に連携しながらも、コミュニケーションを明確かつ合理的にするために、役割をはっきりと分ける必要があります。いずれの場合も、コミュニケーションは事前に可能な限り準備する必要があります。
そのための1つの方法として、テンプレートがあります。テンプレートは、対象者ごとに伝えるべきことを理解するのに十分な構造を持ち、かつ状況が変化した場合に編集できる柔軟性を備えています。テンプレートをいくつ作成するかは、組織が何を適切と考えるかによります。いくつかの主要な対象者向けに1つのテンプレートを用意する組織もあれば、対象者ごとにテンプレートを用意する組織もあります。また、優先順位やインシデントの段階に応じて、それぞれの対象者に対応するテンプレートを用意する組織もあります。どの程度詳細な設定が必要かは、社内のステークホルダーと顧客にとって何が適切かによって異なります。
これらのテンプレートも、ただ闇雲に作成すればよいというものではありません。むしろ、社内のステークホルダーのニーズを満たしているか、当人たちに確認する必要があります。さらに、インシデントが発生したときに、顧客と一緒にテストを行い、フィードバックに基づいてテンプレートを変更することもできます。最後に、テンプレートを使用する前に、社内で承認が必要なチームがあるかもしれません。多くの場合、法務部や経営陣は、大規模なインシデントが発生したときにコミュニケーションが円滑に進むように、テンプレートを閲覧し、承認することを望みます。
ステークホルダーとの信頼と透明性の構築
ビジネスインシデント対応策を準備しておくことは、重要な情報を社内でよりよく伝達するのに役立ちます。さらに、インシデントの進行に伴い、情報や動向を積極的に共有することで、困難な状況下でも顧客の信頼を維持することができます。
上記のプロセスは、基本的なガイドラインですが、大規模な組織や成熟した組織では、プロセスの調整と簡素化を支援するツールが必要になります。PagerDutyは、ビジネス全体のチームが合理的な対応を調整し、特に数秒が重要なときに、全ての瞬間について顧客への影響を最小限に抑えることができるようにします。
14日間無料でお試しいただき、お客様のチームの改善にどのように貢献できるかをご確認ください。ビジネスインシデント対応についてもっと知りたい方は、こちらの「Ops Guide」をご覧ください。 この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
Customer Service Ops - 新機能リリース
ここ数年、ストリーミング、ショッピング、仕事、ヘルスケアなど、私たちの世界はますますデジタル化しています。顧客はこれらのデジタル体験がシームレスであることを望んでいます。これはあらゆる企業にとって重要な優先事項となっています。なぜなら、企業の売り上げやブランドの評判は顧客満足度に左右されるからです。 このようなシームレスなデジタル体験を保証するために、テクノロジーチームは信頼性、ユーザー体験、新機能の構築に過去と比べ倍以上の努力を払ってきました。しかし、デジタルの世界は完璧ではありません。問題が発生した場合でも、顧客を安心させ、維持するために、企業はこれまで以上にカスタマーサービス(CS)チームを必要としています。 PagerDuty for Customer Serviceは、カスタマーサービスチームがプロアクティブになり、ケースに費やす時間を短縮し、SLAを達成し、比類のないレベルのカスタマーサービスを提供できるよう支援します。 昨秋当社は、Salesforce Service Cloud用の PagerDutyアプリケーションを発表しました。これにより、ユーザーは Salesforce Service Cloudで直接作業でき、コンテキストを切り替える必要性が減りました。これにより、カスタマーサービスチームは、迅速かつ効率的に、そして部門を越えて仕事ができるようになりました。今回、カスタマーサービスエージェントのユーザーのために、さらに多くの機能を発表できることを嬉しく思います。これらの新機能により、チームは顧客に影響を与える問題の影響範囲を把握し、より迅速に対応できるようになります。
Incident Subscription Incident Subscriptionにより、CSエージェントは、リアルタイムのサービスステータスコンソールを介して、SFDC内で直接インシデントを閲覧(サブスクライブ)できるようになりました。シングルクリックで、エージェントはインシデントの進捗と解決に関するリアルタイムのアップデートを受け取ることができます(以前のように、チケットとインシデントを手動で「リンク」させる設定は必要はありません)。一度サブスクライブすれば、エージェントは自分のキューにある他の顧客チケットを処理することができ、影響を受けた顧客とのループを閉じるときにPagerDutyが再エンゲージするのを知ることができます。
ダッシュボードトグル この新機能により、カスタマーサービスエージェントは、自分たちに特化・関連したStatus Dashboardを持てるようになります。顧客向けサービスに特化したビジネスサービスのStatus Dashboardを作成できるため、バックエンド全体のシステムヘルスと顧客に直接関連するシステムヘルスを分けて表示することができます。これにより、CSはよりシンプルになります。
PagerDutyのインシデントタイトルをSalesforceのデータでカスタマイズする エージェントはさらに、Salesforceのケースから得た重要な情報に基づいてチームがPagerDutyのインシデントをカスタマイズできるよう、強力に支援できます。このデータにより、顧客と問題と緊急性を特定し、複数のケースをPagerDutyのインシデントにリンクさせることが容易になります。エージェントは、ケースをドリルダウンしたり、ツール間でコンテキストを切り替えたり、ケースの進行に関するリアルタイムの更新を確認したりすることなく、どのインシデントに関連するのかを一目で確認し、できるだけ多くの詳細を提供することができます。
PD WebでリンクされたSF案件の可視化 インシデントが顧客に与える影響範囲や、問題によって影響を受ける顧客の数を気にしたことがありますか? もう悩むことはありません。PD Web、モバイル、電子メールのいずれでも、PD for Customer Serviceはインシデントに関連するケースをリンクしてレポートします(逆もまた然り)。なぜでしょうか?カスタマーサービスエージェントは、受け取ったケースの数に基づいて、特定のインシデントの緊急性を正当化できるからです。また、インシデント対応では、障害に対してどれだけの顧客が不満を抱いているかを確認できます。結局のところ、顧客はデジタル資産の健全性を示す重要な信号なのです。 これらの新機能により、サポートチームとレスポンスチームの間のサイロを継続的に解消し、あらゆるインシデントに迅速かつ容易に対応するための方法を、カスタマーサービスチームに提供していきます。これにより、カスタマーサービスエージェントは、ケースを最初から最後まで自分で管理できるようになります。
PagerDuty Customer Service Opsについて詳しくはこちら。さらに、営業に連絡するか、14日間の無料トライアルに申し込むと、すぐに始められます。
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チームでRound Robin Schedulingを成功させるためのヒント
Round Robin Schedulingについてお聞きになったことや、自分のチームに合っているかどうか検討されたことがあるかもしれません。このオンコールスケジューリングの方法を考えるとき、Round Robin Schedulingがどう使われ、どんなチームに最適なのか理解することが大事です。さらに、避けたい落とし穴だけでなく、採用すべきベストプラクティスもあります。このブログでは、PagerDutyのRound Robin Schedulingについて知っておくべきこと、そしてどのように始めるべきかを紹介します。
Round Robin Schedulingの仕組みは?
Round Robin Schedulingは、チーム全体のオンコール責任を分散させる方法です。これにより、より柔軟なローテーションが可能になり、複数のレスポンダーが同じシフトにオンコールで対応することができるようになります。新しいインシデントを異なるユーザーに公平に割り当てることで、チームが燃え尽きるリスクをできるだけ少なくし、効率的にインシデントを解決できます。
多くの組織では、スプレッドシートを使い、たくさんの手間をかけてこのプロセスを始めています。ある人がインシデントに対応するたびに、マネージャーはスケジュールを移動し、別のインシデントが発生したら次の人の出番を知らせなければなりません。これでは、その場しのぎの対応になり、チームは常にすぐオンラインに移れることを期待されているような気がしてしまいます。Round Robin Schedulingは、それをサポートするツールがなければ、恩恵というより重荷になるかもしれません。そこで、PagerDutyの出番です。
PagerDutyのRound Robin Schedulingを使うと、あなたのチームは燃え尽きを減らすために、必要に応じて作業を分配しながら、同じサービス上で発生した複数のインシデントをシームレスに解決できるようになります。あなたがオンコール中であり、同時に発生した2つ以上のインシデントを担当すると想像してみてください。すぐに無理と思ってしまうのは目に見えています。Round Robinなら、複数のインシデントに必要な人数を投入し、お客様への影響を確実に軽減できます。
以下は、働き方の比較です。
Round Robin Schedulingがない場合 | Round Robin Schedulingがある場合 |
---|---|
全インシデントが1人に割り当てられ、他のメンバーはスケジュールにないため、アイドル状態になる | インシデントを公平に割り振り、それぞれが負担を分担する |
1人のレスポンダーが複数のアラートを処理しようとするのでMTTAとMTTRが増加する | 各レスポンダーがアラートに十分な注意を払えるため、MTTAとMTTRは減少する。 |
レスポンダーが忙殺されると、エスカレーションを余儀なくされる | 問題発生時にすぐに対応できる別の担当者がいるためエスカレーションの頻度が少ない。 |
しかし、Round Robin Schedulingは、あらゆるチームに適しているのでしょうか?必ずしもそうではありません。このメソッドが例外的にうまく機能するチームのタイプが2つあります。
Round Robin Schedulingで最も得をするのは誰?
オンコールの方法を作ったり、変更したりするのは難しいことです。ある特定のオンコールメソッドを使うには、チームの目標やインシデントボリュームを考慮に入れ、最適だという理由を基に決める必要があります。多くの場合、Round Robin Schedulingから一番恩恵を受けるチームがいくつかあります。
カスタマーサポートやヘルプデスクのチーム。 時間帯や週末、祝日をまたいで常に電話がかかってくるようなチームでは、1人のオンコール担当者では、殺到する電話に対応しきれない場合があります。むしろ、Round Robin Schedulingは、予定外のチームメイトにタグを付ける必要がなく、あらかじめ決められた人々がリクエストを処理し、チーム全体に均等に作業負荷を分散することができます。
中央ITチームまたはNOC。 カスタマーサポートやヘルプデスクと同様に、これらのチームは24時間体制で人員を配置し、大量のリクエストを受けることがよくあります。複数のサービスをサポートする中央のITチームやNOCでは、インシデントの量が1人のオンコールエンジニアの能力を簡単に越えてしまうことがあります。さまざまなインシデントに最初に対応するチームにとって、レスポンダーを増やせることは、適切な特定課題の専門家(SME)を迅速に投入することを可能にし、お客様への影響を軽減できます。
Round Robin Schedulingのコツとベストプラクティス
Round Robin Schedulingのコツをつかむには、少し時間がかかることがあります。任意のオンコール変更と同様にすぐには完璧にはできないでしょう。人々は、オーバーライドしたり拒否したりする権利を持っています。克服すべき課題があるでしょう。しかし、ここでは移行を容易にするために使えるヒントがいくつかあります。
毎週末、全員をオンコールにするのはやめる。** 毎週末や夕方にチーム全員を待機させるのは理にかなっているように思えるかもしれません。結局のところ、仕事をより多くの人で分担すれば、1人当たりの負担は当然軽くなります。しかし、これでは、常にオンコール状態であるかのように感じられてしまうかもしれません。それよりもオンコールのシフトを快適にこなすために必要な最低限の人数を考え、その人数でシフトを組むようにしましょう。他の人が息抜きできるような休憩時間を確保するのです。 チームメイトが休みを取る場合、その人たちが呼び出されないと分かっていてもローテーションから完全に外しておくこと。** 典型的なオンコールシフトがどのようなものかはご存じのはずです。あなたのチームが十分大きく、処理すべきインシデントの量も少ないと、ローテーションの最後にいる人が電話を受ける可能性は極めて低くなるかもしれません。それでも、休暇中の人はローテーションから外しておくことが重要です。仕事を離れている間、心からくつろぐことができるようにするだけの目的であっても。 動き回れ!** チームによっては、これは奇妙に映るかもしれませんが、オンコールのため、一日中デスクに座ってスクリーンを見ている必要はない、ということです。問題が発生したときに、その問題を解決するために利用できるようにすればよいのです。また、PagerDutyモバイルアプリを使えば、多くのインシデントを外出先で解決できます。 チームを訓練する。** 複数の人がオンコールで対応するからといって、新しいチームメイトへの教育を怠ってはいけません。ラウンドロビン型のオンコールローテーションでは、一貫した顧客体験を確保できるだけの、同じようなスキルセットと専門知識レベルを全員が持っている必要があります。毎週オンコールのレビューを行うことで、知識のギャップを明らかにし、チームメンバー間の情報共有を促すことができます。 チームと確認し合おう。** ラウンドロビンは燃え尽き症候群を減らすのに役立ちますが、万能薬や特効薬ではありません。特に、チームメンバーが複数のオンコールローテーションに参加していて、現在のローテーションに加えて他の問題にも取り組んでいる場合は、チーム内でチャットをして、誰も負担を感じていないことを確認し、必要に応じてローテーションを調整する必要があります。
あなたのチームでも試してみませんか?
Round Robin Schedulingは、通常、全ビジネスプランとデジタルオペレーションプランで利用可能です。現在ご利用中のお客様で、この機能へのアクセスを解除するためのアップグレードをご希望の場合は、PagerDutyアカウントチームまでご連絡ください。まだお客様でない方は、この機能を14日間無料でお試しいただけます。
Round Robin Schedulingの詳細については、こちらのサポートドキュメントをご覧いただくか、こちらのYouTubeショートムービーをご覧ください。 この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
Knightscope社、ロボット稼働を維持するためにPagerDutyを活用
セキュリティーがより高度かつ利便性が高まるにつれ、企業は競争力の維持のために、より効率的にリソースを活用する方法を模索する必要があります。従業員のリソースが限られている、サービスの遅れに対する顧客の許容度が低いなど、企業の能力を制限する課題がある中、信頼性が高く、手ごろな価格のソリューションが必要とされています。この場合、従来のセキュリティー業界の概念を壊すことを意味します。組織は、自動化とテクノロジーを頼りにして、目標を達成しているのです。
Knightscope社がリードする
米国の先端セキュリティー技術企業であるKnightscope社は、過去9年間にわたり、Autonomous Security Robotsで業界をリードしてきました。同社は、ショッピングモールや駐車場、近隣、カジノなどの公共の場で人や車を監視するためのAutonomous Security Robotsを設計、製造、配備しています。ロボットとプロアクティブなモニタリングによって、セキュリティーリスクを抑止しレポートすることで、公共の安全を革新してきました。Knightscope社のミッションは、「アメリカを世界で最も安全な国にする」という野心的なものです。
Knightscope社が2015年に最初のロボットを出荷したとき、セキュリティーロボット業界はまだ黎明期でした。競合が少なく、業界の風景はまっさらな状態だったため、Knightscope社はパイオニアとなりました。同社は自律型セキュリティーロボットの分野に真っ先に飛び込み、今では100台以上の自律型セキュリティーロボットと契約しています。
多くの労力が必要
Knightscope社の全てのロボットは、基本的には同社のAPIソフトウェアのための器です。ロボットが収集したデータこそが、同社の真の商品なのです。システムを稼働するためには、複数の部門が連携し、可能な限り効率的に作業する必要があります。Senior Operations ManagerのJane Miller氏は、Knightscope社のNetwork Operations Center(NOC)を管理し、クライアントのロボットを24時間365日稼働するための保守を担当しています。「NOCは、私たちのロボットの技術的な問題を解決するための最初の防衛線なのです」と、Miller氏は述べています。
NOCは、ロボット内のコンピューターのハードディスクが満杯になるなど、営業時間外も含め、いつでも潜在的なソフトウェアやハードウェアの問題に対処する必要があります。また、Knightscope社のソフトウェアは自律型警備ロボットで動作しているため、ソフトウェアの不具合とは別に、ロボットの容器自体に問題が発生することもあります。例えば、荒らされたり、車にひかれたりすることもあります。どのような判断をすればいいのか分からない状況で、人間の介入が必要になることもあります。このような場合、オンコールで対応するチームメンバーは、適切なチームに引き継ぐ準備として、問題解決や診断完了をしておく必要があります。
Miller氏は、Knightscope社のソフトウェア・インターフェースによってクライアントがロボットと対話できる、Security Operations Center(KSOC)の技術的なクライアントサポートも担当しています。ここでは、クライアントがロボットから送られてくる映像を見たり、ロボットがSecurity Teamに電話をかけるようプログラムされた緊急電話システムを利用したりできます。また、脅威やアクセス制限区域に侵入を発見した場合、音声アナウンスを促すことも可能です。
さまざまなシステムや部門が存在することによって、問題解決は複雑化する可能性があります。同社はテクノロジーカンパニーなので、全システムとチーム連携のために信頼と実績のある方法が必要だと理解しているのです。
PagerDutyはNightscope社のソリューションです
Knightscope社は2015年からPagerDutyを利用して、リアルタイムな運用管理を行っています。PagerDutyのAPIを独自のロボットソフトウェアに接続し、ロボットのハードウェア、ソフトウェア、自律的な意思決定を監視しているのです。ソフトウェアの一部が予期せずクラッシュした場合や、ロボットが物理的なヘルプを必要とする場合、ロボットとの接続が失われた場合などは、チームはPagerDutyを介してプロアクティブな通知を受け取ります。また、PagerDutyはロボットの健康状態に関するデータも提供し、新しいソフトウェアのリリースやバグフィックスが期待通りに動作しているかどうかを確認します。
「また、ハードウェアやソフトウェアに問題がある場合は、セキュリティーの観点からロボットが必要なことを全て行っているかどうかを確認します。何か問題があれば、PagerDutyが知らせてくれて、私たちが対処します。新たな問題が発生した場合は、調査し、研究開発チームにエスカレーションします」とMiller氏は言います。
PagerDuty Incident Responseはここでその価値を発揮します。ロボットが正常に動作していない場合、「PagerDutyを使って、ロボットがクライアントをサポートするために必要なことを全て行っているかどうかを確認しています」とMiller氏は語っていました。実際、Knightscope社で働き始めた新入社員にとって、何か問題が発生したときに、大量のデータをかき集める代わりにPagerDutyが教えてくれるというのは大きな安心材料となっています。
PagerDutyは、Knightscope社が新しい機能とプラットフォームを開発し続ける中で、適応性と信頼性があることを証明してきました。テクノロジー企業、特に業界のディスラプターが驚異的な進歩の最前線にいるとき、そのシステムは軽快で素早く変化できることを保証する必要があります。「私たちはまだスタートアップ文化にいるので、常に物事に変化を与え続けています。チームにとって、PagerDutyを新しいテクノロジーに統合し、適応しながら成長するのは本当に簡単なことでした。このおかげで、私たちはいつでもクライアントと一緒に仕事ができる状態にあります。」とMiller氏は言います。
Knightscope社は以下のような部分から、PagerDutyの利便性を感じています。
使いやすさ** ー PagerDutyのカスタムAPIを使って簡単に自社のソフトウェアと統合できる 適応性と俊敏性** ー 新しい機能、プラットフォーム、テクノロジーを簡単に実装できる 柔軟性** ー ローテーションスケジュールや通知を簡単に作成、変更できる 費用対効果** ー 24時間365日利用可能なオンサイトロボットにより、人の労働力を削減できる
未来が変化している
Knightscope社の未来の可能性は無限大です。テクノロジーの世界においては、変化は確実なものなのです。優先順位、危機、予算、信頼できる従業員へのアクセスなどが常に変化する中、Knightscope社のような企業は、効果的で一貫したソリューションを生み出す方法を常に模索しています。同社はセキュリティーの新時代を切り開き、その目標を達成するためにPagerDutyを頼りにしているのです。
PagerDutyがどのよう組織に役立つかを知るには、アカウントマネージャーに連絡するか、今すぐ14日間の無料トライアルをお試しください。 この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
お客様とのコミュニケーション向上コスト削減を実現するPagerDuty Status Pagesの導入
2023年、顧客維持のための戦いは、全ての人が予測する「ビジネスが不況を生き残れるかどうか」を決定づける、最大の要因の1つになるでしょう。Salesforceが発表した「2022 State of Service Report」によると、顧客維持の中心にあるのは優れたサービスであることが分かりました。48%の顧客は、何か問題が発生した場合、よりよいカスタマーサービスを求めてブランドを切り替えると回答しています。オープンなコミュニケーションは、顧客がカスタマーサービスの質を評価する際の重要な要素であると捉えているのです。顧客は、最も回復力のあるデジタルシステムでさえ、時折問題が発生する可能性があることを理解しています。しかし、そんな問題によって取り引きや企業との交流が妨げられ、全てが不透明なまま放置されることは許さないでしょう。
お客様の信頼とロイヤリティーを高めるには、問題の進行状況について積極的かつ詳細なコミュニケーションを確立することが重要です。しかし多くの企業では、顧客との迅速かつ積極的なコミュニケーションに必要なプロセスが手作業や引き継ぎ、複雑さによって、必要以上に多くなっています。
PagerDuty Status Pagesは、このような複雑な状況を打破するために開発されました。PagerDuty Status Pagesは、組織のオペレーションを視覚的にリアルタイムで把握できるため、ブランドはあらゆる状況下で顧客に積極的に情報を提供し、支援できます。インシデントが発生した場合、PagerDutyユーザーは、PagerDuty Operations Cloudから直接、顧客とリアルタイムのオペレーションアップデートを安全に通信し、好みのオーディエンス別通信サービスを活用できるようになります。この新しいアドオン機能は、PagerDutyのカスタマーサービスとインシデント対応ソリューションを、当社のパートナーや顧客にも拡大するものです。
メリット
私たちは、サービス担当者の生活をより快適にし、お客様の時間とコストの節約を目指しています。現在、積極的なコミュニケーションにより、チームはお客様が気付く前に、問題があることをお知らせできています。これにより、障害発生時にカスタマーサービス部門に送られるチケットの数を減らし、各チケットの人件費削減につながります。また、最新情報を入手するための信頼できる唯一の情報源を持つことで、特に時間が最重要となる場合に、エンジニアリングチームに送られる問題についての、他リクエストも回避できます。DevOpsとCSOpsの両チームは、認識が一致するため、時間とリソースを節約できるのです。
特に大規模な障害やイベントの際に、オープンな透明性を確保できるようになったことも、お客様にとって大きな価値となります。PagerDuty Status Pagesを利用することで、顧客との信頼関係を築き、サービスに問題が発生したときにすぐに知り、顧客が最も気になるステータスについて常に情報を得られます。これは全て同じ場所にある、信頼できる唯一の情報源なのです。
この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
より少ない労力でより多くのことを行う。PagerDutyで業務の効率をもっと上げる
あるツールを使いこなせたと、自信を持って言える人はどれくらいいるでしょうか。多くの人と同じく、製品の機能のほんの一部しか使っていないのではないでしょうか。Microsoft WordやExcelのような高機能なソフトウェアでは、ほとんどのユーザーが知っている機能は半分以下で、日常的に使っている機能はさらに少ないと考えて間違いないでしょう。そして、長く使っているソフトウェアほど、この「機能があるのに使ってない」という罠に陥りやすいのです。
それに気づいたのは、1年半ほど前に、チームに加わった同僚が、私たちの教育用ビデオにクローズドキャプションを生成するために、より効率的な方法を見つけたよと教えてくれたのがきっかけでした。私はそれがAdobe Creative Suiteのツールかどうかを尋ねました。
「いや、実はYouTubeなんだよ!」と同僚は答えました。
「え?すごい!」と 私はいいました。同時に「どうして知らなかったんだろう?」と、ショックを受けました。この6カ月間、私たちはクローズドキャプション機能のために別のツールにお金を払っていましたが、その間ずっと、GoogleアカウントでYouTubeの無料キャプション機能を使うことができたのです。
最近、Slackのリマインダー機能を知って、またまた驚きました。これまでは翌日のToDoリストを作成し、Googleカレンダーにチームメイトのフォローアップ、主治医への電話、ガス代の支払いなどのリマインダーを登録していました。彼は、私がカレンダーに次々と予定を追加していくのを面白がって見ていました。
「何をしてるんだい?」と彼は聞きました。
「明日やらなければならないことのリマインダーを設定している」と私は答え、神聖な日課を邪魔されたことに軽くイラつきました。
すると彼は「Slackのリマインダー機能を使ったら?」と言いました。「そうすれば、カレンダーの半分をリマインダーで埋め尽くされることもなく、みんながミーティング予約しづらくなるなんてこともないだろうから」と。
「そんなことができるなんて知らなかった!」YouTubeの件もそうですが、この機能を今まで気づかなかったことが信じられませんでした。
翌日のSlackリマインダーのスケジューリングを始めながら、「そんなことができるなんて知らなかった!」というお客様の言葉をよく耳にするなあと思いました。考えてみれば、当たり前でもあるのですが。私たちはよく、特定の使用目的のためにツールを購入します。そして問題解決を急ぐために、いわば目隠しをして、目的達成に役立つ機能だけに目を向けます。そして「問題は解決した!」と宣言するのです。そのソフトの機能の、10分の1しか理解していないことに気がつかずに。何年経っても同じボタンをクリックし、同じスクリプトを実行し、UXを向上させる新機能の数々にも気がつかないままでいます。
最も進みやすい道を選ぶのは人間の本性です。しかし、多くのハイテク企業が少しのコストと労力で多くのことをこなすことを求められている今、おそらく効率化を考え始めるには、既に投資したものから始めるのがよいのではないでしょうか。
このことに光を当てる事業領域の一つが、Customer Educationです。PagerDutyでは、カスタマートレーニングとイネーブルメントをPagerDuty Universityで行っています。そのコースへの評価でよく目にするコメントは、「PagerDutyが(数カ月、あるいは数年前から存在する機能で)こんなことができるなんて知らなかった!」というものです。PagerDutyをオンコール管理やアラートのために使い始め、その基本的な機能より先に踏み出すことがなかったお客様もいらっしゃるかもしれません。彼らは、PagerDutyを単一のユースケースで使うことに慣れきってしまい、その製品ポートフォリオがデジタル業務全体のユースケースに対応する複数のソリューションを実際に包含していることに気付いていないのです。
現在のマクロ経済環境の圧力に直面している組織にとって、PagerDutyのエンドツーエンドのデジタルオペレーション機能は、ツールの乱用を減らし、コンテキストの切り替えを減らすことで生産性を向上させます。PagerDuty Universityは、インシデント前の作成(イベントの充実とルーティング)からインシデント後の動員(対応の自動化)、ビジネス全体のオーケストレーション(ステークホルダーとのコミュニケーションの自動化)、さらにその先まで、このエンドツーエンド体験の認識を促すことでお客様を支援します。お客様は、単一の問題に対処するポイントソリューションに投資するのではなく、必要なときに必要なソリューションを活用し、PagerDutyでデジタルオペレーションの進化を続けるに当たって、追加の機能や製品を導入するのです。
Customer Educationに携わる当社の人間は、お客様が価値に気づくまでの時間(Time to Value)を短縮するだけでなく、オンボーディング後もその後も、投資の見返りを確実に得られるようにすることが、自分たちの仕事だと理解しています。これはPagerDuty Universityにとって、お客様がEvent IntelligenceやIncident Workflows(早期アクセスでどうぞ!)などの PagerDutyの高度な機能と、Customer Service OperationsやProcess Automationなどの他製品やユースケースを適切に使えるようにすることを意味します。ツールの統合、コスト削減、労力の自動化、カスタマーエクスペリエンスの向上などは、お客様がトレーニング後に得られる最大のROIの一部です。
当社のインストラクター主導のトレーニングコースは、お客様の目標達成を中心に考えられています。PagerDutyの全ての機能をトレーニングするのではなく、まずお客様が解決しようとしているビジネス上の課題を理解し、その目標への到達のために、効率的にガイドするトレーニングを構築しています。SaaSではよくTime to Valueという言葉が使われますが、私たちはテクニカルトレーニングチームを“Guides to Value”と考えています。
PagerDuty Universityの無料オンデマンドトレーニングコースはインストラクター主導のトレーニングを補完するもので、各製品の機能を実際のシナリオに基づいて掘り下げ、これらの機能が使用される大きな背景や解決すべき問題をユーザーが常に理解できるようにします。自習用のeラーニングモジュールは、無料アカウントを試用しているお客様、新機能を確認したいお客様、または単にオンデマンドトレーニングのセルフサービスを好むお客様に適しています。
Education Servicesで働く私たちが学びを愛している事実は、驚くことではありません。その学習意欲を生かして、全ての核心となるカスタマーサクセスを推進していきます。導入の推進、オンボーディングの改善、業界のベストプラクティスの伝授など、お客様の「PagerDutyでこんなことができるなんて知らなかった!」という声を聞くことがないよう、努めています。
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PagerDutyがImpact Labsを立ち上げ、80万ドルの資金を投入し、タイムクリティカルな健康と気候衡平性の成果を促進
2019年にPagerDuty.org Fundが設立されて以来、PagerDuty.orgはタイムクリティカルな健康、公正で公平なコミュニティー、気候の公平性の分野で活動する団体に3Mドル以上の資金を分配しています。過去数年間、私たちは自らのアプローチを進化させ、信頼に基づく実践と数年間の無制限資金提供を通じて、パートナーシップを深めてきました。長期的な投資を行い、フィランソロピーに加え、製品、技術サポート、ブランドや声などの全社的な資産を活用することで、さらなるインパクトを引き出すことができることを実感しています。パートナーからの一貫したフィードバックは、数年間にわたる無制限の資金提供は、パートナーにインパクトとテクノロジーへの長期投資を優先させるために、私たちができる最も重要なことのひとつであるということです。
これらの学習、パートナーとの対話、そして私たちのリソースを善のために動員するという継続的なコミットメントに基づき、私たちは最新の資金提供プログラムであるImpact Labsを開始します。Impact Labsの目的は、私たちの重点分野であるタイムクリティカルな健康と気候の衡平性において、テクノロジーに前向きな組織がそのインパクトを増幅できるよう、全面的な支援を行うことです。_24カ月間、4つの組織に無制限の資金、製品クレジットと割引、プロボノの技術支援、ストーリーテリング、そして広報支援を提供します。
信頼に基づくフィランソロピーを実践する
PagerDuty.orgでは、パートナーとの信頼に基づいた透明性の高い関係を構築し、力を共有するための指針として、全ての業務において信頼に基づいた実践を行うための旅を続けています。私たちは、ミッションドリブンの組織が専門家であることを理解しています。なぜなら、彼らは最も近い存在であり、それゆえに彼らが重点的に取り組んでいる課題を解決するために最も適した立場にあるからです。私たちは、自分たちの役割を増幅器と考え、社会的インパクトのあるパートナーのニーズを中心に据えたプログラムを設計することを目指します。
Impact Labsは透明性と公平性に配慮して設計されており、選考基準を関心のある団体と共有し、パートナーにとって資金調達の負担が軽くなるようにアウトリーチと発見のプロセスを構成しています。また、多様な視点が考慮されるよう、最終選考に残った組織はPagerDuty.orgのチームメンバーや社内のチームメイトからなるPagerDuty Advisory Councilによって審査されました。
Impact Labsパートナー
本日、第一回目のImpact Labsパートナーの発表ができることを嬉しく思います。各組織には、今後24カ月間にわたり、20万ドルの無制限資金、製品クレジットや割引、プロボノ技術支援、ストーリーテリングや広報支援が提供されます。これらの組織とそのリーダーは、私たちの慈善活動に多様性、公平性、包括性のレンズを導入し、大規模な資金ギャップがあるところに資金を渡すという私たちのコミットメントを象徴しています。例えば、2021年に企業資金を受けたBIPOC主導の団体は58%であるのに対し、白人主導の団体は71%です。さらに、BIPOC主導の環境団体と白人主導の環境団体の間には、27億ドルの資金格差があります。
新しいImpact Labsのパートナーと長期的なパートナーシップを築くことができ、大変うれしく思っています。
Intelehealthは、中低所得国で医療を提供する政府の医療施設や非政府組織に遠隔医療ソフトウェアとデジタルインフラを提供し、ラストマイルのコミュニティーを途切れることのない医療でつないでいます。現在、インドとキルギスを中心に事業を展開しており、さらなる中低所得国への拡大を目指しています。Impact Labsに参加することで、Intelehealthは、スケーラビリティー、ユーザビリティー、ユーザー体験、データ利用、臨床判断支援、相互運用性、プライバシー、セキュリティーについてプラットフォームを改善できます。
NAMIは、全米最大の民衆に根差した精神保健擁護団体で、NAMIヘルプラインはその活動の要であり、毎年10万人の人々の生活に触れています。NAMIのプログラムは、600のローカル Affiliatesと49のState Organizationsを通じて、全米の人々に届けられています。NAMIはここ最近、PagerDuty.orgのインパクトカスタマーとして参加し、HelpLineの拡張に伴うインシデント通知のワークフローを強化することになりました。Impact Labs に参加することで、NAMIはヘルプラインのリソースを文化的に共鳴するスペイン語に翻訳し、スペイン語のHelpLineサポートのボランティアを募集し、ヘルプラインの営業時間を週24時間延長できています。
Replateは、テクノロジーを活用して気候変動の主な原因である食品廃棄物を削減し、余剰食品を食糧難にある人々のためのコミュニティー組織に再分配することによって、栄養価の高い食品へのアクセスを向上させることを目指しています。Replateは、米国とカナダでプログラムを展開しています。Impact Labsに参加することで、Replateは、食品提供企業のネットワークを拡大し、PagerDutyプラットフォームに統合してデジタルシステム間のデータを同期させ、よりシームレスな食品回収を行うことで、その影響力を拡大できます。
Sibel Healthは、医療スタッフが妊産婦や新生児死亡の要因を特定し対処することで、健康格差をなくし、妊産婦や未熟な新生児の転帰を改善するためのFDA認証のウェアラブル・モニタリングツールを開発し、その普及を進めています。Sibelは、世界24カ国でプログラムを実施しています。Impact Labsに参加することで、Sibelは遠隔医療機能を追加してモニタリングツールを強化し、米国および中低所得国の恵まれない人々によりよいサービスを提供できるようになります。PagerDutyのプラットフォームにオンボーディングすることにより、彼らは緊急の臨床的な注意を必要とする重要な出力による、重症度の低い技術的障害のトリアージに当社の技術を使用することを想定しています。
進捗状況の確認
信頼に基づく実践の精神に基づき、各組織にはImpact Labsプログラムの期間中に追跡する組織の測定基準を共有するようお願いしました。各組織が独自に定めた指標に加え、PagerDutyプラットフォームへのオンボーディングの成功、パートナーのエンゲージメントと満足度、中間点の技術的な「ヘルスチェック」、パートナーストーリーの公開などを測定し、Impact Labsを通じて価値を提供する責任を負っていきます。
この旅を続ける中で、私たちは学んだことを共有し、パートナーと、この世界をより公平にするために彼らが行っている素晴らしい活動にスポットライトを当てます。
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信頼と全面的な支援におけるパートナーシップの中心。Code the Dreamからの物語
PagerDutyでは、信頼を運用するビジネスを行っています。私たちのテクノロジープラットフォームは、お客様のデジタルオペレーションの中枢神経系であり、PagerDutyの社会貢献部門であるPagerDuty.orgでは、この信頼に基づくアプローチを全てのステークホルダーに適用しています。私たちは、社会的インパクトを与えるパートナーのニーズを中心に、慈善活動、製品、ボランティア、技術的なプロボノ支援、声など、全社的な資産を動員しています。この"Giving Tuesday"では、私たちのパートナーの一社であるCode the Dreamにスポットライトを当てます。Code the Dreamは、米国のテクノロジー産業が多様な人口を反映し、多様な才能がわれわれの最大の課題を解決するために活用されるような世界を目指しています。同社の革新的なモデルは、多様で低所得な背景を持つ人々を採用し、モバイルおよびウェブアプリケーションを構築するためのトレーニングを提供し、技術者としてのキャリアを開始するための有給見習い期間を提供することです。Code the Dreamのプログラムが社会経済的に与える影響は多岐にわたります。生徒たちが作るアプリケーションが現実世界の問題を解決するだけでなく、生徒たち(およびその家族やコミュニティー)は経済的な成果を上げられるのです。
Code the Dreamとは、2021年のワクチンエクイティーのための資金調達の一環で初めてつながりました。Code the DreamはPagerDuty.orgから、米国内の移民・季節農民を支援するアウトリーチ従事者に役立つモバイル、およびデスクトップ用アプリ、"Vamos Outreach"の拡張のための無制限助成金を受け取りました。移民・季節労働者は、米国の経済と食糧生産に不可欠な存在で、米国の農業従事者の73%を占めていると推定されています。しかし、彼らはCOVID-19の発生リスクが高く、ワクチンや文化的に共鳴するワクチンに関する情報を入手することができません。この1年間で、コード・ザ・ドリームは機能を更新し、バモス・アプリを全米6州に拡大しました。農作業支援者が農作業者とワクチンに関する重要な情報を共有し、コード・ザ・ドリーム学生の有給見習いを増やせるようにしました。
小切手の先にあるもの、助成金の先にあるもの
私たちは、信頼に基づいた実践と全面的なアプローチをサポートすることで、パートナーへのパワーシフトを図ります。これは、パートナーのニーズをサポートするクリエイティブな方法を見つけるために、頻繁、かつ継続的に会話をすることを意味します。Code the Dreamにとって、これはCode the Dreamのニーズを理解するためのオープンな対話を開始することであり、彼らのチームとPagerDutyの社員をつないで、生徒のメンターとしてボランティアに従事してもらうことを意味しました。また、Code the Dreamのワクチンの公平な供給への活動への支援を通じて、毎年開催される会社のキックオフや製品開発会議などのPagerDutyの主要イベントに、Code the Dreamのリーダーに参加してもらいました。PagerDutyの社員は、短いキャリアアドバイスビデオを作成し、就職面接の成功、完璧な履歴書の作成、技術的な問題解決のスキルと自信の構築、昇給の要求、企業技術部門での仕事の進め方など、Code the Dreamの学生たちの質問に答えています。共同経営者のDaisy Magnus-Aryiteyは、私たちのパートナーシップについて次のように述べています。「PagerDutyのサポートにより、私たちの実習生はVamosアプリを更新することができました。このアプリは、多くの組織が移民である農民たちにCOVID-19ワクチンへのアクセスを提供するために使用されているものです。PagerDutyのボランティアからの指導やアドバイスで、私たちの生徒たちはモチベーションを上げることができました。このような多面的な支援により、技術革新がわれわれ全員から生まれ、われわれ全員に利益をもたらす世界というCode the Dreamのビジョンに近づいているのです」
過去1年間、PagerDutyとCode the Dreamのパートナーシップは、助成金の提供からプロボノボランティア活動、ブランドの向上へと深化し、当初のワクチンの公平性に焦点を当てたものから、Code the Dreamの目標をサポートするための幅広いパートナーシップへと発展してきました。助成金の支給期間は終了しましたが、PagerDutyの社員は引き続きCode the Dream SKILL-ITプログラムのメンターとしてボランティアに参加し、キャリアの軸となる人材や既存のコーディング、ウェブ、アプリ開発のスキルを高めようとする人材を支援しています。このプログラムの一環として、PagerDutyの社員は、企業におけるインポスター(過小評価)症候群の克服、新しい職場で自分の道を見つけること、最高のキャリアアドバイスなどの技術トピックのセッションを毎月開催しています。
PagerDutyの社員も同様に、私たちのボランティアパートナーシップから恩恵を受けています。彼らはCode the Dreamの学生の旅について学ぶことで刺激を受け、テクノロジーがどのように構築されるかに影響を与えるためにテクノロジー業界の多様化に尽力しているため、還元を続けているのです。PagerDutyのソフトウェアエンジニアであるSolomon Tolosa氏は、Code the Dreamのメンターとしてボランティアをしており、「フルタイムまたはパートタイムの仕事、子育て、勉強を両立している多くの学生とつながりました。よいメンターを持つことは、ゲームチェンジャーとなり、学生が技術業界でキャリアをスタートさせるための努力に大きな違いをもたらします。Code the Dreamには、学生たちの旅の一部になる機会を与えてくれたことに感謝しています。」
コミュニティーの必要性
Code the Dreamは、多様な背景を持つ低資源地域の若者に、人生を変えるような技術分野でのキャリアへの道を提供し、学生の人生だけでなく、彼らのコミュニティーにも影響を与えるという使命を担っています。今年のGiving Tuesdayには、さまざまな背景を持つ学生がソフトウェア開発者になるための支援を行います。
時間の提供: Code the Dreamが成功するのは、ボランティアのおかげです。ボランティア募集の詳細は、Code the Dreamのウェブサイトをご覧ください。 寄付をする :50ドルの寄付で、Code the Dreamは学生1人にプロの開発者による1時間の指導を行うことができます。
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PagerDuty コミュニティへの還元。住居のない家族に衛生用品を提供し、尊厳のある生活を支援
このブログはTechnical Trainer for PDUのCamden Louieと、Technology EcosystemのMay Tongによって共著されました。
このボランティアの機会は、Phylicia Jones (PJ)を偲んで捧げられます。あなたが恋しいです。PagerDutyでのボランティア活動と貢献に、感謝の意を申し上げます。
10月、20人以上のDutonainsたちがサンフランシスコに集まり、Compass Family Servicesのために50個以上の衛生キットを組み立てました。サンフランシスコの家庭は、COVID-19やここ数年の地域の経済的変化によって特に影響を受けており、「危険にさらされている人々が安定した住居に住み、精神的にも肉体的にも健康で、経済的に自立できるように」支援するCompass Family Servicesなどの組織が必要となっています。ホームレスの家族に衛生キットを提供することで、その人が自身の尊厳を感じられるようになるでしょう。2022年には150個以上のキットがBay AreaのDutonainsから寄付されました。これは会社の価値観である「#Ack&Own」と「#RunTogether」を実践するチームメンバーによる、ボランティアの寄付によって支えられています。
会社の賞を活用し資金を寄付することで、Dutoniansが結集し、2021年、サンフランシスコで行われるオフィス復帰後初の対面式ボランティアのために、500ドル以上を集めました。今期はキャンペーンの声がけと購入でシャンプー、コンディショナー、ボディソープ、石鹸、靴下、マスク、洗面器、歯ブラシ、歯磨き粉を集めることに成功し、キットを作ったのです。 私たちは、このボランティアの機会を23年度の残りの期間、サンフランシスコのオフィスで継続することを目標としています。これにより、将来的には他の地域住民のためにキットを寄付することが可能になります。
これまでのキャンペーンの統計
今期は 50 個以上の衛生キットを組み立てました 今期は450以上のアイテムがキットの組み立てに使用されました。2022年には全体で1,350のアイテムが使用され、合計150個のキットが作られる予定です 寄付金:500ドル以上 ボランティア参加者:20名以上 ボランティア時間 40時間以上
このボランティアの機会に金銭的な寄付をしてくださったSFボランティアと、Dutonianの皆さんに特別な感謝を捧げます。そしてKandace Bonaとそのスタッフが企画したご馳走付きパーティーに感謝します。
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デジタルエブリシングの世界においてCXOが直面する4つの課題
多忙な経営者にとって、イベントに参加し、セッションを聴く時間を取ることは贅沢なことです。しかし、私は、チームを率いるための最も優れたアイデアの多くは、新しいアイデアに耳を傾ける時を確保することから生まれていると知っています。そこでの課題は、山ほどあるコンテンツのどこに知恵の塊が埋まっているかを見極めることです。
PagerDuty Summit 2022は約15時間のコンテンツを生み、その多くはサイトの信頼性エンジニア、プラットフォームチーム、エンジニアリングマネージャー向けのものでした。しかし、より上級のエグゼクティブにとっても、素晴らしい収穫がありました。私たち経営者は、イノベーション、業務効率化、リスク軽減を通じて成長を促進しています。そして、私たちの最大の課題の多くは、これらの成果を推進するために、チームの人々をどのように導いていくかということにあります。
PagerDutyサミットで発表された内容の中から、エグゼクティブにとって最も有益な洞察を探ってみました。その多くは、同じような課題に直面している他のシニアリーダーからの意見です。各セクションからリンクされているリプレイをご覧ください。
説明責任を果たす文化を形成する
説明責任は常に坂の上側にあると思われます。経営陣は説明責任を負うべきですが、局所的な説明責任の欠如は、「not my problem」症候群につながります。しかし、組織が大きくなり、システムが複雑になると、説明責任を分散させることは難しくなります。
DevOpsの「You build it, you run it」というマントラは、説明責任の文化を受け入れることを意味します。以前にも書きましたが、どどんな文化でも、物事がうまくいかないときにどうなるかが試金石になります。どのような成果物があるのでしょうか?ダッシュボードが緑のときは喜んで説明責任を果たしますが、システムがダウンしたときには嫌がるのでしょうか?
チームメンバーが問題に対処する能力を備えていないと感じると、説明責任は上滑りします。さまざまな業界の技術系リーダーが、物事がうまくいかないときにどのようにチームに力を与えているかについての素晴らしい洞察は、シドニーサミットの「Delivering Value(価値を届ける)」という基調パネルでご覧いただけます。同サミットの基調パネル「Delivering Value: A two-way Street」をご覧ください。Nine社テクノロジー部門ディレクターのAndre Lachmann氏、Carsales社クラウド&プラットフォームサービス部門トップのSourav Lala氏、Wesdigital社エンジニアリング部門トップのGurnam Madan氏の話を聞くことができます。
-Madanさんは、正しい基礎の上に正しい信頼を得ることについて話しています。これはどういう意味でしょうか?PagerDutyでSLAとSLOを遵守することに関する彼の話を聞いてください。また、管理された環境で物事を壊すために、カオスエンジニアリングを取り入れることを推奨しています。「Don’t wait for things to break」(壊れるのを待たないで)。 -Lachmannさんは、プレッシャーが高いときに適切な人を巻き込むことができることの重要性を強調しています。何しろ、「Every day is like the Super Bowl in media」(毎日がメディアで報じられるスーパーボウルのようなもの)なんですから。 -Lalaさんは、顧客はおろか、チームが気づく前にインシデントを解決することを目指し、高いハードルを設定しています。彼は、クラウド、自動化、PagerDutyを駆使してこれを実現しています。
同じものをより多く作る:オペレーションの効率化
経済的な不確実性を抜きにしても,同じものをより多く使おうとしていない企業はあるでしょうか?Gartner® report “The Chief Technology Officer’s First 100 Days,”によると、業務効率はCTOの成功を測る一般的な指標の1つです(脚注1)。しかし、すでにあるリソースをさらに活用するためには、変化というコストがかかります。
組織の行動を変えるように導くことは、効率化イニシアチブの成否を左右する。ResultsCX社のIT担当SVPであるJamie Vernon氏は、「Cultural Adoption of Automation」というセッションで、変化を導くための素晴らしい知見を披露してくれました。結局のところ、自動化は、それを採用するための変化を管理できれば、業務効率化を推進する上で大きな可能性を秘めているのです。
Vernonさんは、自動化を行う本物の理由を理解することを強調しています。「あなたの動機、情熱、熱意、本物であること...それが、あなたが関係者に自動化を売り込む方法の一部となるのです」。人間は、パターンを見つけ、ルーチンを設定するようにできています。人は、変化という不快な状況に対処するために、説得力のある理由を必要とします。
Vernonさんは、より多くのスタッフに助けを求めているチームに対して、素晴らしいアイデアを紹介しています。彼は、自動化の取り組みをどのようにRITAに擬人化したかを説明しました。チームはRITAを、チームの後輩を迎え入れるように訓練しました。
もう1つのセッションは、Schneider社のもので、チームの変化を可能にするための素晴らしい青写真を提供してくれました。Jared Vils氏とDana Dickrell氏は、「The AIOps Outcome That Smashed It」の中で、74チームにわたる480人のレスポンダーをどのようにオンボーディングしたかなど、多くのことを取り上げています。また、この記事の中盤では、組織を巻き込むために制作した社内向けビデオについても紹介しています。業務効率化を推進すべき取り組みが停滞している場合、ここで素晴らしいアイデアを見つけることができるでしょう。
カスタマーエクスペリエンスの点と点を結ぶ
Forrester Research(脚注2)によると、82%のお客様は、自分たちが感謝され、尊敬されていると感じるブランドにはもっとお金を使う可能性があると答えています。1つのネガティブな体験が、5つのポジティブな体験を消し去る可能性があるのです。
ポジティブな体験を提供することは「全員参加」の状況ですが、すべてのチームが同じようにそれを経験するわけではありません。Anaplan のアメリカ地域カスタマーサクセス担当副社長であるFiona Gill氏との炉辺談話で、彼女は内部協力の必要性を強調しています。結局、顧客対応チームは、顧客から頻繁かつ直接的なフィードバックを得ています。しかし、開発者とエンジニアは、顧客と接触する機会が少ないでしょう。
サイロで仕事をするのは簡単ですが、それではCXをリスクにさらしてしまいます。Gill氏は、顧客が良い体験をしていない場合に、現場の人々が直接体験することを取り上げます。これは、エンジニアリングチームにとって重要なシグナルです。あなたのエンジニアリングチームは、どのようにその情報を入手していますか?
難しいこと 変化、レガシー、信頼
説明責任と同様に、「困難な問題」もまた、経営幹部まで上り坂を転がるように進む傾向があります。しかし、困難な問題にうまく取り組むには、組織を巻き込むことが必要です。難しい問題については、"Real Talk "をお勧めします。シドニーサミットのキーノートパネル「Real Talk: PagerDuty's Product Impact」がおすすめです。TelstraのGroup Principal Products and ServicesのFiona Muller氏と、XeroのSite Reliability EngineeringのGeneral ManagerであるIain Phillips氏が参加しています。
行動を変えるのは大変なことです。説明責任と業務効率化については、先に説明しました。しかし、レジリエンスエンジニアリングなど、何事にも同じことが言えます。「私たちは SRE を支援チームとして扱っています」と Iain Phillips氏は言います。変化を可能にすることを誰かの仕事とすることは、長い道のりです。しかし、変化を強制することはうまくいきません。例えば、Fiona Muller氏は、Telstra 社のツールが義務的ではなく、有機的に推進されていることを説明しています。
レガシー(または「遺産」)に対処するのも難しいことです。そう、新興企業やいわゆるクラウドネイティブでさえも、です。厳格な「バイモーダル」アプローチでは、遺産となったアプリケーションに取り組むチームの士気を低下させることになりかねません。あなたのチームがDevOpsやSREを実践する際、旧来のアプリやインフラをどう扱っているのでしょうか?Fiona Muller氏がTelstra社の取り組みから得た洞察を語ります。
最後に、信頼は獲得するのが難しいものです。PagerDutyのCEOであるJenn Tejadaは、「信頼は一滴ずつしか溜まらず、失われるときは一気に失われるものです」と言葉が好きです。Fiona Muller氏は、彼女のチームがセキュリティーと信頼性に多くの時間を費やしている理由について、この言葉を繰り返しました。「人々は悪いことについては長く記憶し、良いことについてはすぐ忘れるものなのです」。
リーダーとして、あなたが自分自身への投資と学習に毎日時間を使っていることを望みます。こうした仲間の洞察があなたの役に立ったかどうか、教えてください。
脚注 1.Gartner, The Chief Technology Officer’s First 100 Days, Samantha Searle, Nick Jones, Arun Chandrasekaran, September 7, 2022. GARTNERは、米国および海外におけるGartner, Inc.および/またはその関連会社の登録商標およびサービスマークであり、本書では許可を得て使用しています。無断転載を禁じます。 2.Forrester Research, Customer Service Unplugged: How To Scale Empathetic Customer Service, Max Ball, July 26, 2022
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Mobile Pathways - 信頼の構築によるワクチン接種の公平性の確保
COVID-19のパンデミックからほぼ3年を迎え、世界中の生活が「新しい日常」に落ち着きました。私たちは亜種の波に慣れてきて、仕事、学校、結婚式、コンサート、休日などに戻っています。COVID-19ワクチンの歴史的なスピード開発なくして、このようなことはあり得なかったでしょう。
2021年初頭にCOVID-19ワクチンが利用可能になると、ワクチンの公平性-公平で安全、かつ信頼できるワクチンへのアクセス-がパンデミックを終わらせる唯一の方法であることが広く認識されました。このため、PagerDutyは2021年に世界のワクチン公平性のギャップを埋めるために100万ドルの助成基金を立ち上げ、ワクチンの公平性、アクセス、流通に取り組む8団体に資金を提供しました。
このパートナーシップから1年、助成先の一つであるMobile Pathwaysは、Vaccine Equity Coalitionとともに、特に国境地域やICE収容施設内に焦点を当て、米国内の不法滞在者や拘留中の移民コミュニティーに信頼できるワクチン情報とアクセスを提供する活動を実施しました。移民は世界で最も疎外されたコミュニティーのひとつであり、今回のパンデミックは彼らにとって特に大きな打撃となっています。米国では、非正規滞在の移民コミュニティーは、ワクチンへのアクセスや、ワクチンに関する信頼できる情報を得られないことが多くありました。
Mobile Pathwaysは、テクノロジーによる正義の民主化のパイオニアとして、社会から疎外された移民が、信頼できるモバイルテクノロジーを通じて、複雑な米国移民制度の迷路を通り抜けられるよう支援しています。この支援の重要な要素として、Mobile Pathwaysは、「安全性」と「準備」という2つの主要なインパクト指標に焦点を当てています。パンデミックが発生したとき、COVID-19の影響を受けた疎外されたコミュニティーにとって、安全性と備えの両方が特に重要であることが明らかになりました。Mobile Pathwaysは、26の移民の草の根組織からなる連合を結成し、ワクチンへの誤った情報に対抗しています。
公衆衛生の指針が封鎖からワクチン配布へと移行する中、連合は、社会から疎外された移民がワクチンへのアクセスを得るために複数のハードルに直面することを理解していました。これらの課題に対処するため、ワクチン公平連合は、ワクチンに関する科学的に正確で文化的に共鳴する情報が、最も脆弱なコミュニティーに確実に届くようにしました。地元のクリニックと提携し、教室や職場を訪問し、臨時のワクチンクリニックを企画し、米移民・関税執行局(ICE)の収容施設内でアクセスできるホットラインを設置するなどして、ワクチンへの誤った情報に対抗し、アクセスを容易にするための活動を行いました。
公平なアクセスのための連合をリードする
PagerDuty.orgの助成金の支援により、Mobile PathwaysとVaccine Equity Coalitionは、当初の目標よりも3倍の人々に正確なワクチン情報を提供することに成功しました。Mobile Pathwaysの共同設立者であるBartlomiej Skorupa氏は、次のように述べています。「私たち非営利団体の連合は、複数の支援活動を通じて当初の目標であった25万6000人をはるかに上回る88万2000人以上にCOVID-19の予防接種について情報を提供しました。また、2万5000人以上にワクチンを接種し、1万5000人以上に国境通過や避難所へのアクセスに必要な検査キットや検査代行サービスを提供しました。私たちの素晴らしいパフォーマンスに驚かされるとともに、このインパクトを可能にしてくれた全てのパートナーに感謝しています」。
このような大きなインパクトを与えることは決して簡単なことではなく、多様な連合メンバーやステークホルダーがいる場合には、特に困難であったでしょう。Mobile Pathwaysは、共通の関心を持つさまざまな関係者を集め、協力と問題解決のための安全な空間を作り、資金調達を行う上で、重要な指導的役割を果たしました。彼らは、COVID-19の変異体、ワクチンの用量、ブースターに関する情報が急速に変化し、しばしば混乱しているため、連合が公式ガイドラインに遅れないよう、積極的に共有し、互いにコミュニケーションを取る必要があることを認識していました。Mobile Pathwaysは、各メンバー組織が5分以内に記入できるような、簡単でモバイルフレンドリーな進捗報告書を作成することを連合の目標に掲げましたが、これは私たち資金提供者全員が目指すべき目標でした。この簡単なレポートによって、連合は調査結果を迅速に共有し、連合メンバーが全体および個人の目標の進捗を監視・追跡できるようになりました。
また、毎月の反省と学習の呼びかけを一般に公開し、透明性とオープンソースの学習における標準を確立しています。例えば、 Freedom for Immigrantsは、国境で拘束され、7歳の娘と1年間も離れ離れになった移民の母親の話を紹介しています。 Freedom for Immigrantsはこの母親が電話をかけたホットラインを運営しており、その結果母親を拘束から解放し、娘と再会させ、COVID-19ワクチンを接種するための手段を2人に提供することができました。2021年11月の米国とメキシコの国境開放に迅速に対応したのは、連合の積極的なコミュニケーションがカギとなりました。国境を越えるには、COVID-19の検査が必要ですが、連合のパートナーであるGlobal Response Managementは、家族の再会を可能にするため、週に数千の検査を実施することでこのニーズに迅速に対応しました。
私たちの成功の鍵は、3つあります。Bartは「私たちは、パートナーの専門知識とネットワークに大きく依存し、それぞれのコミュニティーで有効な戦略について教えてもらいました。また、リソースや戦略を共有し、失敗から学ぶために、月例会議を開いて定期的に振り返りを行いました。最後に、"Trust Yet Verify "戦略は、パートナーのデジタル変革を支援し、毎週データを共有・検討し、傾向や改善すべき分野を特定することを可能にしました」と語っています
次はどうする?
移民・難民のコミュニティーを支援する活動は、まだ終わっていません。Mobile Pathwaysは今後も移民擁護団体と協力関係を築き、特に米国の地方で、より多くのリソースを提供し、その範囲を広げていきます。Mobile Pathwaysは、サービスに対する需要の高まりに応え、より多くの移民擁護団体を連合に参加させるため、全国的な拡大を計画しています。Mobile Pathwaysは最近、移民審判所にいる人のために、テキストベースの無料移民アシスタント「Hola Asistente」を立ち上げました。このアプリは、審査に合格した移民弁護士によって提供され、詳細なケース情報を提供し、移民のケースへの変更を追跡してユーザーに警告し、移民法の基本を多言語で教えます。
Bart氏によると、PagerDutyのサポートは、移民に手を差し伸べ、ワクチンの公平性を向上させる取り組みにおいて、非常に重要な役割を担っています。「私たちのワクチン連合の努力の素晴らしい成果を祝うと同時に、PagerDutyによって実現した私たちの努力は今後何十年も響き続けるだろうと思っています。私たちのように、PagerDutyは'Listen First'というコアバリューを受け入れています。本当にチームを組みたいのであれば、常に相手の話に耳を傾ける必要があります。PagerDutyはこれを "Run Together "と呼んでいるのだと思います。PagerDutyのサポートにより、私たちはシステム的な変化を起こし、疎外された全ての移民の権利をよりよくサポートできると信じています。」
Mobile Pathwaysとそのパートナーにとって、これからの仕事は簡単ではありません。ここでは、移民コミュニティーがリソースを公平に利用できるようにするための支援方法について説明します。
COVID-19の影響を受けた非正規滞在者のストーリーを共有してください。 Hola AsistenteがどのようにDjamal Diouf氏の亡命を支援したかをご紹介します。 Hola Asistenteの恩恵を受けられる人を知っていますか?このアプリをその人に教えてあげてください。
2021年のインパクトレポートもご覧ください。 この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
IDE & Social Impact - ERGによる地域社会への還元
デュートニアン(訳注:PagerDutyの従業員のこと)は、仕事でもプライベートでも、常にポジティブな影響を追求することで知られており、私たちのATLクルーは常にその模範となるべく、それ以上の努力を続けています。
夏が終わりに近づくと、デュートニアンの多くは、新学期のショッピングを思い浮かべるようになります。新学期を前にワクワクする反面、予算の関係で不安や心配、がっかりする気持ちもあるようです。
私たちのコアバリューの一つに「Ack & Own」というものがあります。私は、地域社会に貢献しながらAck & Ownする機会を見つけ、従業員リソースグループであるArray:Blackと協力して募金キャンペーンを実施しまし
1カ月の間に、寄付キャンペーンとAmazonウィッシュリストを立ち上げ、Kipp Soul Primary Schoolのための物資を集めました。私たちの目標は、1年間で40個のバックパック分に相当する学用品を供給するための資金と寄付を得ることでした。キャンペーンの最後には、ATLのオフィスでリュックサックの組み立てを行いました。
私たちは、以下のようなキャンペーンを行い、成功させることができました。
バックパック42個 教師用備品の提供 学用品1375点 現金寄付:245ドル 直接のボランティア 11回 ボランティア時間:25時間
この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。
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